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2023年6月26日 (月)

音楽備忘録1410 歌のコーラス⑥

ジミヘンコードの件が舌足らずだったので、久々の補遺行ってみっべ。
理屈としてはそんなに難しくないんだが、どのパートがどう弾き分けてたかがややこしやの元凶でんねん。

近年ではCharフォロワー以外あまり使われなくなった様だし、元々フルコードで弾く人が少数派でね。
フルにしようと思うとどうもコードフォームが一寸変態的で、親指で6弦を押えられると楽なんだけどさ。

それ故一般多数派は下3度は他パートに委ねて略し、上3つだけを鳴らすケースが多い。
でDeep Purple-Highway Starのサビの場合もそうなってて、しかしそのままでは2番目の長3度がお留守になるんだわ。

尤も長調感を前面に出したくなかったらそれでもOKで、しかし結果的にマイナーセヴンスと全く同じになっちまうだよ。
それを大抵は歌等の主旋律とかで補うんだが、当該曲では当該箇所の歌メロに3度が入って無いんすよ。

パート責任からすればIan Gillanのコーラスに不足があったとも看做せ、或はRoger Gloverの独断だったかも知れないけどね。
でも私感としては完全なマイナーになるより、少し明るさもあった方が曲想に合致してる気がするんだ。

っつうのも後発の所謂AORなんかでマイナーセヴンスは多用されてて、そんなオサレ系ではジミヘンコードは毒気が強過ぎてあんまり使えないからねえ。
この調のメジャーかマイナーか判然としないのって、もしBluesルーツを標榜するなら相当重要素なんだ。

音程でのSwingに相当するのが所謂Bluenoteと私的には考えてて、骨格がシンプルな編曲だからこそ頻発可能なんすよ。
和声(コード)にテンションノートがあったり構成音が多かったりしたら、どれかと当たっちゃって使えないじゃん。

これは歌でも全く同様で、只それを迂闊にメロ(主旋律)でやると悪目立ちして困る際もあるん。
近年の歌曲で背景音同然のコーラスはかなり絶滅危惧品種で、昔のJazzのスキャットみたいにアンサンブルに溶け込ませられりゃそうでも無いんだがね。

それと¼音とかって余程意思が強くないとフラットしたのと勘違いされ易いし、人次第で得手不得手もあるしなぁ。
だどももしアナタが得意だったなら、そう云うのもあると頭の片隅には置いといた方がエエで。

コーラスには単にハーモニーの充実以外にこんな役目もあって、実際Beatlesの場合コード構成が楽器とコーラスの半々位だったな。
彼等はRock系での多重の元祖ではあったけれど、多様な曲の表現で多重録音に依存してた訳じゃないんだ。

Guitarでは変態コードはチラ見せ程度で常用して無かったのに、奇特なテンションの付いたのも難無く演れたのは充実したコーラスのお陰。
特にコーラスが2声デフォだった(メインVocalを入れれば3声)から、ジミヘンコードなら変態部分2つは楽器で弾かなくても出せたんだ。

-つづく-

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