音楽備忘録1411 ノリを育む方法⓱
続いて軽い重いの具体的奏法へ突入するが、残念乍らここから先の達成度は才能や向き不向きに大きく左右されてしまう。
ってもどんなに苦手でも軽い重いとか跳ねる跳ねないの、どれもが全然駄目って事ぁ先ずあり得んのです。
稀にはRockのつもりが全部Countryになるとか、そう云う強烈な個性の持ち主だって居るだろうけんど。
もし演りたいのと持ち味が正反対だったら不幸だが、↑のケースなら何を演ってもCountryっぽくなら出来るって特技は既に持ってるんだ。
こればっかりは努力だけではどうにもならないが、しかしCountryに万能なら「らしくない」とかってのは修練次第で獲得可能な訳さ。
寧ろ厄介なのは何も特徴が無いケースで、正攻法でも裏技使っても近付けも遠のけもしないから大変よ。
ので良し悪し好き嫌いは別として持ち味は極力大切にした方が良かって処で、軽い重いの導入方法へ進ぬ。
向いてる人は意識すれば才能限界迄、どんどん軽くor重くが何れは出来る様になりま。
だが常に軽いのだけ重いのだけで済むのは極稀で、楽曲次第で加減が要るからそれが全然出来ないんじゃ誰でも困る。
そりゃわざと「軽薄な悲しいBlues」とか「チャラ男の曲なのに重苦しい」なんて、曲想に反した編曲を施すなら別だがね。
前者はライトなPopsよりは重くないと変だろうし、後者は極度に調子が悪いと全くモテない自称の奴なのかってなるだろう。
それで過去に俺が苦労させられた人が居て、1人は重いっつうか鈍い感じでもう1人はノリは良いがほぼ一種類しかないって奴に少々苦しめられたよ。
早い話し普通に考えてると編曲時の想定とかなり違うテイストになっちゃって、それで済みゃ良いが幾ら逆算しても正直な処「合わない曲」が出て来ちまってのぉ。
想像の域は出ないが前者はどうも1人だけ先に飛び出すのを極度に嫌ったらしく、GuitarやDrumを担当する事が多かったから必要時にも牽引力レスで参った。
そうなる5年位前迄は、「らしいLead Guitarist」だったんだけどねえ。
後者は’70年代のIsley Brothersばりのノリで、個人趣味的には良かったんだけどさ。
当時’80年代で曲調が全く異なるのの方が多く、一応最新のを標榜してたからどうも懐かしさが前面に出ちまって新鮮さが後ろに回っちまう。
それでもアンサンブルするのに支障する程じゃなかったからまだ良いが、前者のはともすれば合奏者には完全遅れてる様にすら聴こえて弱ったんだよ。
それじゃあどうにもおかしいからってんで、こっちで意図して引っ張っても全く呼応してくれないしねえ。
それを今振り返ってみると前者には概念的に、グルーヴはあってもノリって意識が希薄だったのかな。
後者は演りたいものに対して癖が強すぎるのを気付いて無かった様で、こちらもやはりもう一寸論理的なノリと云う概念があったら違ってた気がするんだなぁ。
何も考えなくても上手く回ってる間は良いんだけど、事程左様に万人にノリの概念が必要になる時があるんすよ。
結局己の個性を活かすも殺すも必須と考えてて、興味のある人だけ取組めば済むってもんじゃないのよねぇ。
寧ろ興味の薄い人に程普段は意識しなくても良いけど、少しは考えてくれんと周りは困ったりさせられるんですなぁ。
<つづく>
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