音楽備忘録1393 一寸変な歌の練習方法⓭
シャウトは太鼓の腱鞘炎と同じ位「間違えると危ない」から、掘れるだけ掘っとこう。
中にはハスキーヴォイスに憧れて、わざと喉を1回潰してみようなんて危険思想もあるがねえ。
実際ハスキーな本人にしてみりゃ、俺なんか寧ろ非ハスキーのイケボに憧れてるんだ。
又々変な言い方だが同じハスキーでも天然のは嫌味が無く、人工のはそれがあるって感じで似て非なるものなのよ。
昔のSyntheみたく最初から人工物だったら「そう云う物」として容認もされ易いが、無加工の肉声は今時貴重な純粋な天然物。
それを中途半端な小細工をしては、最早多彩な声優等を聞き慣れてる以上通用せんて。
彼等彼女等は声自体を弄るより先ずは話し方を色々に変えて、それに付随した声色の違いをアピールしてるね。
ので声色よりもトータルの結果に主眼を置いてて、まるで元祖Fuzz Faceを高度に扱う様な事をしてるんすよ。
近年のストンプには安定性95%応用性5%みたいなのが多く、誰がどう繋いでどう弾こうとそれらしい音が出てくれたりする。
だが手加減等が幾らも反映してくれなくて、けど色んなのを沢山用意しときゃピンポイントで切替えれば忙しないがどうにか楽曲に対応出来る。
のが太古のは逆の性質のが多く一寸でも扱いに瑕疵がありゃ所望から外れるが、敢えて意図的にそれを利用すれば万能に近いと言わば諸刃の剣状態だった。
声優に戻るとセリフが少なく使用語が限られてりゃ別も、この先何を喋らされるかは大抵キャラ構築時点では未明。
のでⅡで例えばピカチュウの声みたいなのを除くと、何でも喋れる声色じゃないと実用にならないん。
歌唱では声優と比べれば応用性ではかなり楽になるものの、先に声色を設定してから応用性を広げてくのはやっぱりあべこべなんざます。
健康の他こんな面でも喉声オンリーはとっても不利で、早々に破綻するのが目に見えてんすよ。
ってのも腹声ですらシャウトの種類次第で、色々と使用制限がありましてね。
総体的傾向としては声域に対し低い方でどれでも無効化し易く、肉体的負荷は低くてもノーマルヴォイスでも低音域を拡張するのが最も高音域より高難度なのだ。
人って大声を出そうとすると音程がデフォより上がり、小声を出そうとすると自然と低目になる声質があるじゃん。
そんな中でJohnny Winter等で有名な、俺言い「Blues系特有のコブシ」がほぼ唯一の救いなんだ。
これは高い音程で無効化するがもしオーバードライブシャウトとかつての😓Ian Gillanで有名な裏声シャウトとの3つを併用すれば、声色こそ変化があるが一応全声域で歪ませられる。
これが喉の負荷を最も下げられる方法で、それ以外は負荷が上がるので頻度・継続時間・有効声域とも減少する。
でもそれじゃあ誰でも似たような感じに…案ずる無かれ、肉声にはかなり強烈な個性があるんでシャウトしてもそれが反映されるんだ。
寧ろ歪み系ストンプと同様何を繋いでもデスメタルになる様なのが、歌の場合喉で無理に「作った」シャウトの方だ。
確かに第一印象ではその方がインパクトのある気がするが、喉の器用な人ならすぐ模倣出来たりするからオリジナリティに欠けるんよ。
私体験ではこの事をよくは知らなくても、歌の上手い奴には自然とそんな傾向があったよ。
後は曲と自身の声質を考慮してキーを上手に選べば、ベストフィットにはならなくても「歌えない曲」が無くせるんじゃないかな。
<つづく>
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