音楽備忘録1406 歌のコーラス➄
とかく音楽創作は感覚・感性が全てだが、才能が及ばない範囲は理論で補填しなきゃなんない。
そうで無くても近道をするのにコーラスも、基本理念は知ってた方が何かと楽だ。
っつう事って主軸は不動だが、少し知恵にも触れとこう。
才能ゼロ(先ず滅多に居ない)で無い限り感性に従っては行くものの、現実には難解な時とか不明瞭な場面も出て来る。
例えばバックコーラスで音量バランスがとっても控え目だと、箇所に依ってはその音で平気かどうかの聴き取り確認に難儀したりする。
そんな際に忌避事項だけでも知ってると、作為的なの以外大失策だけは避けられるんだ。
ほぼ誰でも概知だとは思うけど、その筆頭は短調・長調に関係する3度の扱いだ。
要するに移動ドで「ミ」の音が、半音下がるかそのままかってヤツね。
そんなの簡単分かってらぁと舐めてると、案外やらかしちゃう事があるん。
のは曲の長短が不明瞭若しくは無指定の際で、Rock系で伴奏がパワーコードしか無かったりするとそれだけじゃ絶対どっちとは言い切れないっしょ。
いやいや主旋律を聴いてりゃあって、それ必ず3度の音が入ってるとは限らんよ。
まあ確かにどっちかってばそんなのレアケースだろうが、これを逆手に取ってハモりの音程で調を操作するなんて技もあるんよ。
サビをずっと短調(マイナー)でハモっといて、最後の1回だけ平和!?幸せ!?に終らせる為に長調(メジャー)でハモるとかさ。
そんな場合調の選択がハモり手に任されてるなら良いが、そうじゃないなら事前の意思統一が必要なんだ。
既に色んな和声(コード)が使われてたらそれ等に当らない音を選びゃ良いけど、シンプルで自由な時程責任重大になるんんすよ。
その例歌じゃ無いんで非最適だが、杜撰大王に印象深いのは、しつこく再出Deep Purple-Highway StarのサビのBassフレーズだ。
ここでは他は皆短3度を出してるのに、Bassだけ長3度が出て来るん。
それが許されたのは時間が無かったとか寛容だった…とかじゃなく、曲のコードが一寸特殊だったからなんだ。
それは所謂ジミヘンコードの省略しないバージョンで、ド・ミ・ラ#・ミ♭と下のドから13度上に短調のミが付いてん。
でそれの2番目のミをBassだけ出してただけんなんだが、一瞬しか出さんもんだからややこしいったらありゃしねえ。
そんな風に目立たぬ一瞬だけ登場するのもあって、歌のハモりでは案外そう云うのがより多いんだ。
のでどっちでも良い時にコーラスを省いちゃうと、それだけで曲の再現性や編曲の選択肢がかなり限定されるんすよ。
処で概知の人にはクドいが「移動ド」の説明をしとくと、例えばキーコードがEの場合E(非移動ドではミ)をドとして扱う措置の事よん。
俺世代は大昔音楽の授業で結構みっちり仕込まれテストにもしっかり出たが、その後の授業ではどうなってんだろう。
-つづく-
« 50歳からのSpeedking(ペダルの話)㉚[1405] | トップページ | 音楽備忘録1407 ノリを育む方法⓰ »
「文化・芸術」カテゴリの記事
「音楽」カテゴリの記事
「奏法」カテゴリの記事
« 50歳からのSpeedking(ペダルの話)㉚[1405] | トップページ | 音楽備忘録1407 ノリを育む方法⓰ »
コメント