音楽備忘録1373 一寸変な歌の練習方法➑
環境面の説明が済んだので、今一度発声についてもう少し掘ってみよう。
未達な初期段階では出来れば「分かってる人」や「会得してる人」から基礎を教わるのが良く、特に変声期にスタートさせる際はマストだ。
その代わり大多数は変声期に学生であるから、教師やコーチ等からタダで教われる強みがあるのだ。
万一引き籠ってたとしても今はオンライン等もあるから、必要なだけでも良いから教わる意志さえあればどうにかなる事が少なくないんじゃないかな。
部活への強引な勧誘等を忌避すると尻込み気分になったりするが、激しい追求から必死で逃れる事になったとしても基礎中の基礎だけは知らんとヤバイ。
喉強度にも個人差はあるけれど、誰でも俺言い「中供」(ちゅうども)の時が最も喉を傷め易いのだ。
中供って又もやの変俺言いは、子供でも無いが大人でも無い時期を便宜的に表している。
ってのも子供期は強度は大した事無くても旺盛な回復力を体が持ってて、しかも回復と同時に少しづつ強度も上がる傾向にある。
一方成熟した大人なら個人差は甚大も様々な体験からの鍛錬後なので、失敗した途端にもうダメ迄至るのは稀になる。
がその過渡期には局所的な弱点があったりそれが移動してくんで、微かな危ない兆候を見逃すと間に合わなくなるん。
自身の体験では「出せそうなのにかすれて出ない高音」とかの兆候があって、その前後期と違い無理すれば無理する程かすれが酷くなってもっと狭帯域になるなんてのがあった。
今は応援団や運動部系の声出しでも喉を潰すなんてのはかなり減ったが、昭和の頃は私感で3割位の人は「普通じゃない変声」をしてたよ。💦
その典型ってば古くは大相撲の高見山関等で、片や大谷翔平なんて声までイケボでとても魅力的とかさ。
客観的にみりゃどう考えたって「潰れてない声」の方が遠鳴りさせられるんだけど、土俵は勿論球場も日本のは昔は狭かったからそれに気付き難かったのかなあ。
っつう事って天然由来のハスキーなら未だしも「喉が太くなるべく一直線に広げられる(つまり非ハスキー)」程、大きくも出せるし遠鳴りさせられるん。
それを損ねる様な真似したら大損で、論理的には非効率で訓練に堪えた割には声量を稼げなくなるんだ。
なのでもしあなたの体が未完成だったら、ここを上手く乗り切るのが最初のポイントだ。
既に大人だったり俺みたいに老けて!?たらそこ迄じゃないが、方向性は一向に変わりがなく残念だが成果が小さくなる。
何れにしても喉を変に絞る様な状態にしたり口の開きが足りないと、声だって指向性が鋭くなり過ぎて効率が低下する。
って遠鳴り一択とは少し反するのはラッパやホーンスピーカと一緒だが、人は無意識でかなり動くしそれを妙に固定しようとすると脱力(リラックス)不足になる。
等歌おうとすると色々な要素が絡んで来るから、基本的には喉も口もなるべく広くしとこうとした方が好結果が得られるん。
この件の典型としては歌詞に「ん」があった際で、状況次第では完全に唇を閉じないとかがある。
音としては閉じた方が純粋な「ん」になるも音量や拡散性が極端に落ちると、場所次第で聴き取りに大きなムラを生じるからだ。
その位喉でも唇でも「細める」とか「絞る」のには弊害があり、けれど普段より太く広くしたまま声を出すには吸排気量がどうしたって少しは増える。
>つづく<
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