音楽備忘録1357 一寸変な歌の練習方法➍
なるべくなら声楽の正規の発声方法は知ってた方が良く、喉を絶対に潰さない為にはそれが一番だろう。
だがそれで得られる声質が時にはジャンルと相容れなかったりするし、習うにはお金も時間も必要だから誰でもすぐ試せるもんじゃない。
かと言って体質(主に喉)の影響で、負荷に弱い場合もあるからどうするか?。
そんな場合の挑戦方法が概述「なるべく綺麗な声で大声にする」だが、これ自体の詳細をもう少し掘っとこう。
俺の場合は概述の通り偶然教育と時期的に同時進行になったが、声楽以外で最も参考になった・したのはBeatles初期作品だった。
Metal系等では終始一貫シャウトしか出て来ないのもあるが、少しでもPops系の要素が加味される物は必ず「シャウトしてない部分」が大抵はあるもんだ。
その上初期Beatlesのだとビブラートさえ排除されてて、恐らくは意図的(誰でも即座に鼻歌に出来る)にそうしといたんだろうけどね。
彼等みたいなメジャーデビュー時に百戦錬磨だった本人達は気付いてなさそうだが、「最もピュアな歌唱方法」だけにそれを追求するとご利益が最大級なのだ。
先ず音程面でビブラートレスだと、僅かな狂いがあると次の音程に進む迄それがずっと続いてしまう。
声量についても近似同様で、途中で変えられないから最初からドンズバを出さなきゃなんない。
って実は当時の俺はビブラートは難易度が高過ぎてほぼ制御不能だったんで、その頃はビブラートレスの方が大変なのにちっとも気付いて無かったんだけどね。
今になってみると無変化純正ってのが最高難度で、変えて良い≒修正が自由の方が断然楽だったんですわ。
音色に関しても近似同様で、やはり無変化純正は年寄りにはかなり難しいんだ。
ほら例の従兄の「強制ビブラート」等が生贄にうってつけで、かなり強硬に意識しないとすぐに声が震えちまう。
ドラム講師であり乍ら物静かで、何より夫婦喧嘩が絶えないウチと違って円満だからなのかなぁ。
かく言う俺ですらちゃんとシャウトをせず何十年も経ってしまうと、かつてはあれだけあった「Vocalのスタミナ」は知らん間に消失してて高音は出ないしものの2~3小節で息切れが…。
そうなってみて初めて体感する「Vocalの基礎力」で、体力とも密接な関係はあるが直結はしていないのにも気付かされた。
っと年寄りの愚痴は置いといて、ビブラート他「小細工テク」は今の方が格段に向上してるんだけどね。
けどそれ等の華麗な!?技をフル活用しようにも、事前想定した吸気量で小節終端迄息が持たないのでは使えない。
仮に声量や音色がウリでは無い人でも、小手先の技に溺れて駄目になる野球の投手と同じでんがな。
今時はド直球な歌い方をする人がほぼ皆無になってるが、基礎を甘く見てると手痛い目に遭うんざます。
しかし体面・体裁は特に盛り文化全盛下では中々封印し辛く、少年野球ですらカーブ位は投げられないと「その時点」では厳しい。
でもそんな眼前の誘惑に負けてると、少なくとも将来に「プロ不向き」になっちゃうんだ。
俺の歌唱力に復活はあるか全く不明も、かつての訓練量の差が従兄の「常時勝手に掛かるビブラート」は回避出来てるみたいなんだ。
>つづく<
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