音楽備忘録1364 適切な音楽の評価方法③
さて前回客観性なんてこの件では危険なワードが出たが、人次第で程度差こそあれ少しでも分られたいと思ったら必須の要素なのだ。
その他コイツは表裏一体で、上手く立ち回ってより好き度を上げるのにも使えるんだ。
他人が理解するのに必要な要素をコンパクトに出来る程、残りを存分に個人の好みに振れるっしょ。
又曲だけor演奏だけとか限定部分にだけしか興味が無けりゃ兎も角、そうじゃなけりゃ曲の良し悪しの原因が何処にあるか分かった方が良いよね。
それで言うと俺が忌避してる近年J-POPだって全てが駄目ってんでもなく、部分的には耳に止まったのがそこそこあるんだ。
音自体の美しさでは過去を凌駕してるのが多いし、歌詞の単語や言い回しにやられたと感じるのなんか山程あるわ。
にも拘らず皆駄目判定になるのは、トータルだと加点になるヤツが無いからだ。
例えば自分だってあんまり得意じゃない凄く短い曲、これが近年だとピコ太郎位で全然出て来ない。
ポピュラーで万人ウケを目指せばアイデアも音もシンプルな程良く、そうすると寧ろ長大な曲にする方が大変な筈なんだ。
にも拘わらず3分以下のもヲタ向けとかの10分以上のも、滅多に現れない行き過ぎた画一ぶり。
っても無理に尺を合わせただけのが殆どなんで、曲自体にはマイナスになっちゃってるのが多いんだよなぁ。
そんな具合なんで曲・演奏が合格でも、一機会に繰り返し聴くのが自分には耐えられない。
基本的には音圧過密なのが過労をもたらしてんだが、一聴音は美麗でも’70年代の洋楽と比べるとげんなりする。
のは音響的に満点に近くても、音楽的に及第点にも及ばないからだ。
結果「音楽パーツ」的には参考にしたりするがそれ止まりで、アイデアには感服させられる事もあるんだけどねえ。
音質的原因はどれでも高音質だけを優先してる風なのが不味く、曲にマッチしてるかが蔑ろになっとん。
楽器の音を変えなくても録り方でほんの一寸変化させるとか、案外そんな些細なのが明暗を分けるんすよ。
ので曲単位ではとてもお勧め出来ないが、AのBだけは良かったなんてのが無くはないんだ。
けどそこ迄細分化しちまうと「それならアレはどう」って言える機会がほぼ皆無で、しかも良さげと思ってもアンサンブルに溶け込む保証も無いから尻込みよ。
そんでも今の部分のメロは秀逸だったとか、非常に消極的ではあるにせよ決して無視はしてまへんで。
けどⅡでかつてはそんなのは分らなかったのが受信可能になったのも、自分の中で基準が確立したからなんだろうな。
まあまあ長いキャリアの中には気乗りしないのもあって、それを何とかしなきゃならない時もあった。
当時は半ば無理やりだったけど、客観的な成否と好き嫌いを分けて考えなきゃならなくなった。
趣味性の高いプロジェクトなら好みだけ追求しても何とかなるが、理解され難い作りにしちゃうとこっちのアピールしたい「好み」迄埋没する可能性がある。
結局は目指す地点次第で比率変動はあろうが、誰にでも好き嫌いと良い悪いを別に捉える力が必要なんだ。
それには色んなやり方があるだろうが、好きを充足させて心に余裕を持たせとくのが私的にはお勧め。
万に1つもマゾ体質の方だと不要かも知れないが、鬱憤が溜まってる程心理的影響は大きい。
のが確たる存在をゲットしてたら失礼乍らそれ以外のは絶対劣ると予測されるんだから、期待し過ぎて裏切られるなんてのを完封出来るのよ。
>つづく<
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