音楽備忘録1358 リズム表現を手放しちゃうの?➒
前回例え無興味でも個人のノリは存在しそれが露呈するのを示したが、それは人力だけに限ったもんじゃないんざます。
人間様のとは大部様相を異にするも、各機器・ソフト・アプリ特有の癖みたいなのはあるんよ。
欲を言えばそれがなるべく個人の個性にフィットしてると良いんだけど、まあそりゃあかなり難しいでしょうな。
けれど昔のアナログのだったら比較的「美味しい癖」のも無くはなくて、Rolandの八百屋(TR-808)辺りにはそんな要素も少しあった気がするよ。
今デジタルのは設計の計算がほぼそのまま出て来るが、アナログの場合色んな部品も大雑把だったからそうは行かない。
ほんで組立てたら出来上がりにならず「調整箇所」ってのがあるんだが、最終的には聴感依存でそれをしてたんだ。
当時だって既に計測器はあったんだけど、何分回路の安定度がデジタルみたいに高くない。
ので折角測ってもすぐ変わっちゃったりするから、初期調整の目安位にしかならなかったん。
これは音源迄含めオールデジタルになる迄続いて、それ故「音楽スキル所持者」が調整したのは聴感上タイミングが寧ろ今デジタルのを凌駕してた可能性があるのよ。
っと言っても楽曲次第でベストタイミングは違うから、何々向きみたいな傾向は残っちゃってたんだけどね。
のでⅡでそれ等はちっとも万能じゃないけど、一般には音色魅力でHip-Hop系に今も重用されてるがタイミングの都合も裏にあるんじゃないかと見てるんだ。
「音楽スキル所持者が調整」しなきゃなんないと誰でもは出来ないんで、品質の安定には今デジタルの方が何かと有利なんだけどさ。
もしあなたがそんな強者だったら、楽曲に応じて再調整するなんて余地もあるずら。
だからノリ観点からだともしアナログ部を含有する機器を持ってたなら、安易に手放さない方が良いかも知れないな。
ってんで又もや私体験感ではあるが全デジタルのドラムマシンや打込みと、アナログ部残存迄のドラムマシン・リズムマシンではノリに関しては差があったと今に至って感じてるんだ。
状態如何で必ずしも昔のが優れてるとは限らないけど、これで大丈夫なのか等と少なくともノリを考えさせらるだけでも人間には意義があった様な気がするねえ。
確かに今の機器にそんな心配は不要になってるが、それって「アウトじゃない」だけで音楽的ベストとは程遠いかも知れねんだぜ。
物理的に絶対的正確さがあるからって、大抵は確認もしないんで今はノリが悪化してる恐れがあるねん。
この様な変遷を経てるんで決して軽視したつもりが無くても、こちらから獲得しに行かないと駄目になったんだ。
それは何もノリノリを売りにしてるのとは限らず、少しでも動きが欲しいと思ったら検証してみるべき。
厳正に捉えるなら今デジ君のは正確でも商品化前とも見做せ、大した美人でもないのに撮影会にスッピンで気楽に登場しちゃったモデルみたいなもんだ。
体裁を気にするならこんな欠落があってはお間抜けってなもんで、もっと吠えちまえばそのフレーズを採用した意味さえ無効化しまんがな。
日本の音楽界が勢いを失ってるのは色んな理由があるだろうが、この件に関しては選択を誤ったり放棄しなきゃ確実に息を吹き返すんだ。
どうもパッとしないなともし感じたら、早々に諦めたりなんかしないでこう云うのも試してみ。
>つづく<
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