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2023年4月 7日 (金)

音楽備忘録1330 リズム表現を手放しちゃうの?➋

Clickの有無で差が出ると録音とLiveでの別人化懸念があるが、最近は当て振りするからどうでも良いか。
な~んていきなり毒づいてるが、独特なリズムがその人の個性の象徴だったりしたら深刻だよね。

今時ゃ一部の無神経野郎(俺か?)を除きゃ、体裁は悪いより整ってた方が誰だって良いだろう。
けどもしそれが手枷足枷にもになってる様だったら、功罪相半ばなんすよ。

要するに過敏過ぎるエアバックってなもんで、一寸の急停車で膨らんだら困る。
あれって殆どのが一回限りのなんで、事故じゃない時発動したら後で困るのよね。

Click常用にも近似なのが色々あって、それを嫌ってか昔の録音方法にヒントがあったん。
主に日本の’75年~’85年頃に多かったみたいだが、曲のテンポを確実にする為録り始める寸前に少しドンカマを奏者に聴かせるってのがあった。(正式名トンカマチック:リズムボックスの一種)

その意図は人が極度に集中したり緊張・興奮したりしてると平常心では無くなってる可能性があるんで、気持ちのバイアスがテンポに影響するのをキャンセルさせる措置だった。
各楽器・各ジャンルで練習時にメトロノームを利用するのも近似目的で、自分で思ってる真っ直ぐがどの程度どんな時にゆがむのか事前把握させるのに役立つ。

かつて「メトロノームの音を自らの出す音を被せて消す」なんて練習方法がプチ流行したが、どうだい全部消してやったぞなんて悦に入ってたのは誰だい?。
何を隠そう俺もそんなだったんだけど、根がいい加減だからか1つのパフォーマンスと解釈してて副作用からは逃れられてたよ。

本気でマスターしちゃった奴等は不幸にも「今ノリ?」を先取りしちゃって、リズムから一切の個性を喪失しましたとさっとね。
これ等で好参考になると思うのが、かつて時々存在したシーケンサと人力のコラボだ。

黎明期のはシーケンサ出力の他は良くて単調なパルスしか出せなかったし、今の聴き取り易いClickみたいなのは録る際に恐らく無かったろう。
その上今みたいな高遮音性ヘッドホンが無いのに爆音Drumが全盛だったから、普段ふざけてばかりのDrummerの誰かさんだって全く侮れませんぜ。

がヒントになってネタ漏洩してるかもだが、The WhoのBaba O’Riley(Who’s Next)とかが格好のサンプルだす。
これで特筆すべきは全体の雰囲気始め、シーケンサ不使用の曲とそれ以外は一切違いが無い事だ。

こんな芸当を満たすには機械につられないのみならず、相手を「仮擬人化」でもしてないと難しい。
それがリズムに限らないが音楽での自立(自律)性ってもんで、大抵はメンバー全員が普段捕手でも必要とあらば何時でも投手もやれないとね。

なので生涯Clickのあるのしか演らないつもりなら未だしも、アルバムで1曲程度でもClickレスのがあったら「世間に通用する己のリズム」を先に持っとかんとヤバい。
多分その時代の彼等みたいなのにとっては、普通に演れないとSyntheの導入は躊躇ったんじゃないかな。

テクノ誕生前夜だし強烈な我流だが、一応普通のRockを演りたかったんだから。
そのWhoにしても最初から出来たと限らず、裏ではもっと前から暖めてたのかも分からない。

<つづく>

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