音楽備忘録1344 天然REVERBの勧め➑
階段バーブは我々発案者ですらまだまだ初級レベルだろうが、こないだ全パートに掛けてみて思わぬ事態が起きたのでそれおば。
元々従兄の意向で最近のは太鼓バランスがMaxなのを許容してたんだが、階段バーブの有無でそれに聴感上の大きな変化が起きたんだ。
従兄の気紛れでデジリバ掛けるとどうなるかの途中で、たまたまバランスはそのままで他トラックの「バーブ掛け」をする事になってさ。
音源再生が非リニアなPA出し(おっとスンズレイ)だったんで、一部はLow Cut Filter等とても粗い微調整(なんじゃそりゃ)をして鳴らした。
やり直したのは主に再生音量不足の2つ程で、大凡実施前の俺の読みが当たって唯順番に残響を録るだけで作業は終了。
そんで全体混ぜたらどうなんので安易な仮々Mixをしてみますれば、いやこりゃ幾ら何でも太鼓がデカいよっとな。
最大にしときたい従兄の方から先に下げるのを告げて来る程、残響量自体は大体どれも同じ位にしたのに太鼓がデカい。
ので従兄最忖度でもこの位は下げても良いだろう迄下げて、どうにか使用前と似た感じなったとです。
これにはさしもの杜撰大王も想定外っつうか一寸新鮮で、改めてパルシブ・ピーキーな楽器は残響の影響を受け易いんだなって。
コレ原音だけ若しくは残響微量の時は、その音は殆ど「膨らまない」から瞬時で減衰する。
のがある程度以上残響が加わると、見かけ上の「鳴ってる時間」が長くなんねんな。
実際は元々余韻とかの長いのが、「残響の頭の方」が余韻にマスクされて半ば無効化してるんだけなんだけどね。
平均音圧としては後者は変動が少なく、前者は盛大に変化したからこんなんなったんでせう。
これは聴き易さ面でコンプで平準化したりするのと似てるが、不要なのには全く掛からないのがコンプとは違う。
ってコンプだって掛分けりゃ同じになりそうだが、パルシブ・ピーキーで不都合な部分だけに利かせるのは困難だ。
そこでこの際コンプの歴史を顧みとくと、かのBeatlesだって最初はホントに必要なだけ「リミッティング」してたんだ。
同じ機器でコンプみたいな掛け方をしたから後にはああなってて、それ故初期作品には「如何にもコンプ」な感じは全くしない。
処か俺なんかてっきり何も掛けてないと思ってた位で、本当にカッティングマシンで歪まないだけマスタリング処理で使ってたんだね。
それに近い効果を天然残響ならもたらしてくれる可能性大で、コンプの作為感を嫌うなら今だとほぼこれ一択だろう。
デジリバでもLexiconみたいなのを使ったら少しはこの効果が得られるかもだが、無限に近い反響の全部をシミュレートするのは流石に厳しかろう。
それ等1つ1つの影響は微々たるもんでも、全数っつう事になるとどれかが欠けるとかなり差の出る事がある。
響き次第で音量感を司る反響はランダムに変化するので、デジタルで要領良く要点だけ抑えようにもそれは叶わない。
なので残響という視点では階段バーブは大したもんじゃ無いかも知れないが、整音とか整合って角度から眺めると想像してたより遥かに重責を担ってる様だ。
そうなると一部では利用しててもClassic系等で、デジリバを避け気味にしてる訳が一寸分かった気がするわ。
<つづく>
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