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2023年3月 7日 (火)

音楽備忘録1299 音を柔らかくする方法⓬

実は最近密かにコンデンサMicが、一寸危機に瀕してるのをご存知だろうか?。
って程かどうかは微妙だが、世界的半導体の問題がここにもあったん。

尤も他の殆どのは供給逼迫だからこれとは違うんだか、ディスクリートFETの相次ぐディスコンは只事はじゃないんすよ。
その始まりはもうずっと前なんだが、先ず耐圧50V以上のが廃版になった。

本格用途のではPhantom電源(48V)がデフォなんで、マージンがたった2Vでは一寸おっかないんだけどねえ。
それでもギリギリセーフだから許容したとしても、ダイナミックレンジに電源電圧は密接なファクタなん。

そもそもPhantom電源ってのが鷹揚過ぎる規格で、初期に普及させるには良かったんだけどさ。
ブリーダ抵抗なる物が直列に繋がってんで、色んな面で電圧降下が激しいん。

それにかまけていい加減な卓やPreampだと未接続でも、酷いのだと供給電圧が20Vにも満たないのもあったりして。
だから石の耐圧がおっかなく無いのだと、今度は本来の性能を出せてるか疑わしいとな。

そこで昔のハイエンドでは石でも専用電源で48Vとかそれ以上を供給させたりしてたんだが、部品が無くなったから新規に量産は出来なくなってんだ。
それがここ10年位の内にディスクリートFET自体がどんどん死滅してるんで、おかしな話しだが特定汎用真空管の方が供給が安定する様になってんですわ。(値上がりはしてるが…日本だけ収入が30も上がらんのが悪い!)

コンデンサMic自体はスマホ等の需要で寧ろ活性化してんだが、そいつ等のは振動版とヘッドAmpを一体化させたヤツでね。
その殆どがこっちの用途にゃ色々不足があるんで、惜しいが全然流用出来ないんだ。

それと本題との関係は今後石のコンデンサMicの供給減も予見され、現状のままだと嫌でも球コンデンサだけになる可能性があるん。
それが「柔らかく拾う」のにはコストを上昇させるが、只で美味しい話しは無かったって事になるのかな。

折角デジタル化で録音機が低廉になっても、こっち上がるからどっこいどっこいってか。😓
すべからく一定以上のマトモな音を要求すると、結局は同じ位のコストを覚悟しなきゃならんらしいよ。

極一部にはまだアナログ録音機も残存してるが、大抵は縁が持てないからいよいよダイナミックMicはほぼ終了かも知れない。
それが好きな好きだった人には少し酷だが、何分ダイナミックで硬化したのを緩和する手立ての主流が無くなったんでね。

と言いつつウチでも現状ではDrumset Micの全コンデンサ化が未達だが、楽器が古い柔らかいのがせめてもの救いだ。
もし現代的国産のだったらとても堪えられず、コンデンサの数が揃う迄完全休業を余儀なくされる処だったかも。

とⅡで現時点では同意出来ない人も居るだろうが、以前とは違ってそれ位死活問題化してるって事っすよ。
今はまだ無事でもやがて周囲の球率・コンデンサ率が上がれば、もう駄目かも知れない覚悟だけはしといた方がね。

<つづく>

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