音楽備忘録1266 音を柔らかくする方法➊
過大・過密等現代本邦のは疲れる音楽ばかりになってるが、それと同じ位大問題なのが「硬さ」だ。
そらぁ物理的明瞭度の為には硬い程有利だが、3秒とかで終わってくれる曲なんて殆ど無いじゃん。
いきなりの因みにだが「硬っぽい」と「硬い」ってな別物で、人が入れる熱湯風呂と麺が入れる熱湯鍋の温度が全く違う様なもんなんざます。
って風呂と鍋なら誰でも分かるのに、音になった途端鈍感になるのは全く御免こうむりたいもんだ。
と言いつつもしかしたら既に耳が少しやられ出してて、毒硬がもう気付けなくなってる疑いは濃厚ですがね。
現代本邦ではそれに留まらず過刺激の懸案は幾らでもあるが、要するに継続的に浴び続けて副作用が一切出ない範囲が限界点なのよ。
理論的に攻めるなら自然界で出せる音で、災害等非常時の物は除いてね。
それが電気に関わる音でも長らく天然よりボケたのしか出せなかったもんだから、何時しか一線を越えちゃったんだろうけどさ。
又硬過ぎ君の副作用ってな過刺激のみならず、明瞭度には多少貢献するもそれより遥かに音程感を損ねたりがあるんだす。
これは初期のSyntheをある程度以上弄り倒したりしたら痛感させられるんだが、Attack音を大きくすりゃ必然的にDecay音が相対的に小さく目立たなくなるからね。
それもあって太鼓等アタック音の強烈なヤツは、しっかり音程があってもそれがとっても判り難いんだす。
んだば続いてここから音圧・密度との関係性へ進めるが、一般的に硬過ぎ君は両者の面で最も脆弱になるんすよ。
殆どアタックだけになるって事ぁ、デカいのは一瞬だけで平均音圧極小に。
瞬間バカデカいのを歪まない範囲に抑えるんで、後はスカスカホントは実に淋しいもんなのよ。
なので硬過ぎ君を叩き潰して平均音圧を稼ぐってな無駄×無駄=何もしなかったのと同然と、こんなに草臥れ儲けの骨折り損なのは他にねえんでやんす。
尤もその潰し方が秀逸だと一瞬勘違いし易いが、柔らかい音色のを硬く拾ったのには全く歯が立たんとです。
証拠は過去名作に幾らでも存在し、今より格段に録音が悪かったのに結構聴き取れたりするやんけ。
その秘密は絶対性能では遠く及ばないが、余計なプロセスを極力省いたからだ。
当時は録ればボケ弄れば更にボケるのが当たり前だったからそうせざるを得なかったんだが、それって柔らかいのを硬くになっとるがね。
これを細密に分析するなら「電気領域ではなるべく弄らない」事を意味し、それが例えるなら刺身の鮮度を落とさないのに繋がってた訳。
お刺身って食べる段で普通するのは醤油やワサビを加える程度で、冷凍でもしてなきゃ間違っても電子レンジでチンとかしちゃったら一巻の終わりでしょ。
って何時何処から昔の作品が刺身になったって変な話しだけど、素材が悪きゃ低加工じゃ食べられないからね。
ってⅡで必ずしも今の曲をディスる気は無いが、加工し捲りを前提で曲を作れば鮮度はあまり期待出来なくなるさね。
古い考えかもしれないけど何時でも良いネタが仕入れられるとは限らないんだから、必要の無い加工は避けたいよ。
だからこそ硬過ぎを平気で奏でたり録れちゃったら、始末に悪くて困るんだ。
ステーキで食べたくても、既に細かく切り刻まれててはどうしようもないんだから。
<つづく>
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