音楽備忘録1293 音を柔らかくする方法➓
音として聴くか音楽として聴くかはあらゆる影響があるのは概述だが、この硬過ぎ案件にも根深い関係がある。
ので今一度おさらいしとこうと思うが、音としてと音楽として聴くのには具体的にどんな差があるかだ。
これには別名置換が良さげな気がするが「音として」は検聴等が考えられ、この場合音をブツ切りにして部品単位で聴く感じになる。
翻って音楽としての方は音質や音色だって無視しやしないが、曲として不足を感じなきゃ加点こそ無くも減点にはならない。
と来た処で毎度の一瞬あべこべが起きてそうだが、両者の最大の相違は聴く継続時間だ。
勿論検聴でだって長く聴き続ける時もあろうが、最短の方が後者ではワンコーラス位は必須になるからねえ。
すると1回だけとか小数回なら我慢出来る硬さも、しつこく何度も登場されてはとてもじゃないが堪えられるかなんてなるじゃないすか。
更に重要なのが実効性の確認が取れるかどうかで、後者音楽聴きじゃなきゃ正確な統計が取れない。
例えば10回登場する内の1回だけ一寸埋もれたなんてので、1回でも嫌だっつったら基準から逸脱する可能性があるけどさ。
それすら別観点例えばⅡで悪目立ちの方が気に障る様なら、黙認又は別の手段で対処しなきゃいけないのが解るがね。
特に今劣化本邦では硬過ぎ案件での実効性って面が欠落してる様で、音楽中での明瞭度に全く貢献してない無駄がとっても気になるぞ。
言っては何だが余程音楽に知見の無いヤツがやったのかとしか思えず、技師の立場危うしってなもんだ。
硬さに依らない明瞭度でも同様に、音楽的加点ゼロかマイナス・音響的加点アリのケースが最も危険なのよ。
この内プラスの方はクッキリハッキリとかだから分かりやすいが、個別にしか聴かないと他パートや曲を侵食しててもそれを見逃したりするやん。
実は曲を良く聴かせる→全体が最高点になる様調節するのには、個別如きは数%位しかつまり殆ど気に出来ないんだ。
そんな「絶対的優先順位」があるんだが、逆に見れば全体や他に影響を与えないならと「条件付き自由」って訳だ。
これが大昔だったら柔らか過ぎで硬化させる必要もあったが、今は悪目立ち突出防止の為に和らげる方一辺倒だ。
巷では流行りの「不毛競争」は、より硬さを競った挙句聴くに堪えなくなるからキリがない。
尤も○曲には□の硬さがあれば足りるってのが、楽器からして硬い方に偏ってるから分り難くなってるんだろう。
又周囲に硬過ぎ君が増えた為、1つだけ適正柔らか君が入ってもその適正さが分らない場合も多々ある。
中でもマイルドな音色のBass等が大変登用し難くなってて、それが全体の音質や編曲の巾を狭めてるのは要考慮なのだ。
これは大袈裟に言うとエレキBassには半分位死活案件で、電気か電子の力を借りないと「出せない音色」なんすよねえ。
次点でOrganやSyntheも一部侵害されてて、やはり生楽器では到底出せないマイルドな音色が殆ど使えなくなってんの。
最早ほぼPaul McCartneyだけが昔からの音色を維持してる有様で、Jazzのエレキにしたって随分痩せっぽちなのばかりになったよ。
<つづく>
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