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2023年2月14日 (火)

音楽備忘録1278 音を柔らかくする方法➎

この観点に基づいて俺の「あっち向けホイ録り」の概念を説明しとくと、要は間接音と直接音の比率の問題なのだ。
ここでの間接音とは楽器から直接出たものではなく、何処か壁・床・天井等から最低1回は跳ね返って来たものの事だ。

現況の宅ではその向いてる壁が吸音層なのであまり跳ね返りを期待出来ないのは杜撰大王ならではだが、少しでも直接音を減らしてるには違わない。
あと宅では成功してないが反響板(つまりグランドなら蓋)へ敢えて向けるなんてのもあり、この方法は設置場所にあまり左右されない良さがある。

さてClassic系の正規の演奏会場の場合残響の多目なのがデフォで、名のあるホールなんかになれば直接音の比率がかなり少なくなっている。
それ故一部機種を除いては、最も良く響く場所を想定して設計されてるん。

昔のに比べりゃ直接音の比率が高目のも考慮されてるものの、ハイライトはデカいホールで奏でられる方だから未だそっちが優先される。
近年の様にClassic系でもデジピが容認され出せばメーカにとっては自慢になるので、以前よりゃそれすらもそっち寄りに作られてく。

のからすると一部機種を除いてPianoってな軸足が未だClassicにあり、Drumsetにしてもその開発経緯からJazz寄りに立ってる事が分かるんじゃないかな。
又近年の様にジャンルと録音音質が非リンクになって来ると、それでポピュラー系の人に聴かせたいClassic等でこの手は最早ほぼ無効化している。

一方オーディオの方でも必ずしも歓迎されるもんじゃないが、例えばニアフィールドモニタの使われ方に問題がある。
ニアフィールドモニタってなコントロールルームで、技師の至近に設置するのを想定した設計だ。

今は昔よりMixer卓が小型化したんで隅っこに載せるのとか殆ど無理になったが、そもそもは卓の巨大なメータブリッジの上なんかに載せてたんだ。
それと共にコントロールルームは大抵残響が少ないんで、それを普通の部屋に置いて普通の距離で聴いたらボヤける位で当然だったんだ。

が覆り出したのはソースの含有残響を確認するのに、スピーカ以降では一切残響を与えない設計にシフトした辺りだろう。
その典型が某Y社の激硬で有名な旧NS-10Mで、実はポピュラー系よりClassic系のミックスを意識してた物だったんだ。

その頃のポピュラー系ではデッドなのが流行ってたが、それは普通の部屋でチープなので再生されても明瞭度を確保するのが目的でさ。
デッドっても今よりゃまだ全体的にはMicの距離は遠かったし、何より録音も再生もアナログでの劣化があったからね。

だからそう云うポピュラー系には本来は不向きだったんだが、下手にあちこちで使うもんだから大多数は洗脳されちまいやがった。
人間味の希薄なその手の日本製も物理的にリニアではあるんで、雑音等の検出に重宝したのはヘッドホンも同じね。

只あちらとは違って凄い処以外には、こっちではTANNOYとか中々併設されて無かったんだよ。
何時の間にか本チャンミックスまでそんなのでやる様になって、洗脳されてるのを忘れてスッカリ麻痺しちゃったのよ。

本職でもそんななんだから一般の状況たるやで、以来この国には自然状態の音が分かる人が極一握りになってしもうた。
わ兎も角基本はその楽器に於いて最も一般的な環境時の音で、それより硬くして構わないのは後で軟化の保障がある場合のみなんですよ。

<つづく>

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