音楽備忘録1281 音を柔らかくする方法➏
ここいら辺で今一度何故硬くする方をスルーして、柔らかくする方法に執着するのか念押ししときまひょ。
一言で言えば柔らかくする方が断然困難だからで、もしそうじゃなかったらわざわざ語りはしないのだ。
硬くする方だって厳密には邪道なのが多いんだが、それでも明瞭度を損ねるとかが僅少だ。
が柔らかくを邪道でやるとかなり明瞭度その他が落ち、しかし正攻法と言うのが現状皆無なんすよ。
ので極力取込む段階で硬過ぎにならない様にするしか無いんだが、そうも行かない場合が多々あるのが実情だ。
そこで今回は気休めでもその色々な方法を綴ってくが、殆どの方法で劣化を伴う覚悟は受容れなければならない。
その劣化は主に明瞭度・歪み率・高域減少で、どれが劣化すると困るか次第で選択肢が限定傾向にある。
んで難度が高いのは生楽器等で、最も低いのが電気楽器だ。
元々普通は生楽器と比べると帯域の狭い電気楽器なので高域劣化は厳しいが、Line録り等で不要帯域も拾ってる場合はこの限りでない。
但し削れても良い・削れた方が良いっても以前述の通り急峻なCutが難しいので、事後処理し易いのは非煌びやかな音色が主体となる。
って事ぁBassのワイドレンジなスラップなんかが難易度高で、Preampの音色が硬過ぎないかどうかがほぼ全てなのだ。
Ampスピーカ収音に比べると経過プロセスが少なく、しかし下手に遠回りさせれば折角の鮮度を確実に損ねるからねえ。
無論Amp収音だって「最短シンプルコース」が最優位なんだけど、実用上SN比等の劣化が問題にならなければ少し回り道したって平気だ。
それに何たってMicとその距離を無限に選べるんだから、とても手間は掛るにしてもやり様がある。
処がLine様となると例えばコンプ1つとっても、出来ればPreampよりノイズの少ないのが必要になるから俄然厳しくなるんすよ。
かつてその音色で定評のあったOrange Squeezer(Bass用じゃないけど…😓)、今でもAmp収音のGuitarにならギリでセーフだがBassのLineにはとてもじゃないがシーシーシャーシャーで苦しい。
これが又個人の印象に過ぎんかも知れんけど、音色の美麗なのに限って音響的には劣るのが多いから厄介なんでやんすよ。
尤も音響機器と楽器の性格差を考えればやむを得ない傾向なんだけど、人間ってつい自分の都合の良い様に考えちゃうからさあ。
現実には不成立な組合せを、行けるだろうなんて思っちゃうんだ。
その挙句あまりに想像と現実のギャップが大きいと、アイデア自体を投げ出しちゃったりさ。
結局は無理は無理にしても「知っておく」をしてたら、絶望しないで済むし妥協するとしたら何処がマシかは見えて来る。
なんつうと何だよ途方も無いし大雑把過ぎると侮るなかれ、蓄積こそがこんなのには最大の力であり技なんどす。
ある程度まで体験してくと概述「球・古典トランス」が色んな中ではマシなのに気付かされるが、それ等に共通する弱点は歪み率ざんす。
勿論高域劣化等もある程度は覚悟が要るんだが、「硬さを目立たたせる成分」の高域を目立たなくなる迄削るよりは遥かに良い。
その例示としてエレキBassの時代に依る音質変化があり、予想に反し最初期のより石Ampの普及期の方が聴き込んでみると実は籠ったのが多いんだよ。
昔のFlat弦に太古のウーハでは幾らも高域なんか出せないけど、その後のウルサイからゴッソリ削ったのよりは閉塞感が無いぞ。
<つづく>
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