音楽備忘録1283 伴奏の重要性⑨
続いてはBass、こっちの方がDrumより低スキルでも演ろうと思えば出来るのになっと。
これには安易なスラップの導入も関与してるみたいで、「伴奏のスラップ」が分からなくなってんのかな。
スラップって特にプルは圧倒的に目立つんでそっちに気を取られがちだけど、発祥の経緯も含めるとメインはサムピングの方なんだ。
原典でシミュレートしたのはバスドラがサム・Snareがプルなので、伴奏で無制限に入れられるのはサムなのよ。
昔ZZ Topのにプルだけのがあったりゃしたけどそれはソロパートので、つまりDrumだったらSnare中心のソロって事った。
実は俺スラップは我流で行けちゃったんで長年真剣には聴かないでいたんだが、改めて聴いてみるとプルが殆ど出て来ない曲も結構多かったんだ。
それは後年のスッカリ確立してからとか白人の物真似!?のじゃなく、主に’70年代一杯迄の黒人系のに多々あった。
元が黒発祥だからそのプライドでってのもあったろうが、私分析に依ればもっと単純なニーズがあった様に伺える。
それはかつて黒人Bassistにピック弾きの人が僅少だった処で、その為に高域倍音を自由に増やせなかったんだ。
中には親指弾きでもピック弾きと聴き違える程の、The Mashall Tucker BandのTommy Caldwellみたいな例外も稀に居たがね。
因みにここでの高域盛りはもっとリズムを強調したいってもので、指弾きでのそれはミュートとの落差で得るものだ。
がミュートを気にせず盛りたいとなるとピックレスでは不利で、しかしピックでガリゴリ演るのは白人の方が早かったからねえ。
白いのに媚びへつらいは皆無と明確に表明するにも、当時は取入れ辛かったんじゃないかな。
と云う理由でスラップにしたんならプルは不要で、親指弾きもそうだけど「ピックを落したピック弾き!?」みたいにはなってた訳よね。
のからするとチト強引だがサムピングだけのがあったら伴奏として、派手なプルが一杯出て来たら半ソロ感覚で採用なんて見方も出来るんじゃないかな。
具体的にはThe Isley Brothersのスラップ導入期とか、Princeの初期のにそんなんが結構あった。
それとピック弾きでも最近の日本のは「ペラペラ」な音色のが多く…、ってEQで低域盛ったって「中高域が細い」のはアカンがな。
他のだって弾き方が悪いとある程度はなるけど、基本形がFender系のBassでは特に注意が必要なポイントなのよ。
サムピングではどんなに下手に演っても多少は補われるが、ピックではなるべく「垂直方向に弦を動かす」をしないとね。
アタック音の長さが短くなり過ぎて、「失敗したプル」みたいに音程感が乏しくなるねん。
コレ「音程の容易に認知出来る時間が短くなる」のはEQで補えないから、Bass→基礎パート→アンサンブルに低域を保つのには致命傷なんだ。
明瞭度と低域保持は相反する面もあるので葛藤が絶えないが、アンサンブル内で聴こえなきゃアタックだけ目立てた処で意味無いがね。
<つづく>
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