音楽備忘録1272 音を柔らかくする方法➌
サクサク続きで御在居ますが知らない忘れた人も多くなってそうなんで、旧式ダイナミックMic+テープの音の実像に触れとこう。
俺は勿論実体験だってあったけど古物を聴く機会がメンバー中では多目なんで、少なくともポイントは全部覚えてられたのかも知れない。
ハッキリ言って今デジタルのと比べたらあちこちで劣ってるし、演った全部が聴こえるのも珍しい有様だ。
だが自分で現物を奏でてる時の感覚だけは、明らかに昔のの方が95%は近いんだ。
尚且つプチ自慢っつうか自信が持てるのは、今も旧式なチップ形状のバチで当時物の太鼓を叩いてるからね。
ついでに奏者だって過去の人(俺:ほっといてぇ😢)なんだから、かなり違うのは録音関係だけになってる筈なんだ。
宅の環境でその中で一番マシだったのは、Micと太鼓が極力遠いヤツだった。
そうするとRingoのThe Endのソロ部みたいな音がして、本家のはMicは結構近かったとは思うんだけど。
要するに昔より遅延箇所が減ってるんで、その分遠くしないと駄目らしいんだ。
それとデジ・アナの相違として、遅れ方の違いがどうも大きいみたいでさ。
最初はデジタルの「高域が遅れない」性質のお陰で明瞭度の飛躍的向上に喜んでたんだけど、その頃は楽器が結構遅いヤツだったんだ。
昔は録り方で明瞭度をずっと稼いでたんだけど、素人さんは本式に録る機会が少なかったんで生耳で似た様な音を求めちゃったのかな。
そうこうしてる内生楽器がどんどん「Micを通した音」みたいになってって、って事ぁそう云う楽器はOn Micで録ったら新しいかも知れないけど言わば速度違反なんすよ。
それでか散々紆余曲折を経て従兄はMicの距離が遠くなったけど、宅で俺はそこ迄離す気にならなかったんだ。
求めてる音自体は未だ組んでる位だからそんなには違わないと思うんだけど、何分楽器が近代的なのと古代!?のとで正反対だからねえ。
それと宅の録りでは完成迄に必ず最低1回は、球を通らせてるのが違ってる。
ってな感じで球や古目のトランスでもある程度は軟化可能だが、Micの距離を少なくとも楽器から奏者耳程度には離すのが鉄則なのだ。
では何等の事情でOn Micじゃないと困るんだったら、せめて生で聴いた時に望みより柔らかい音の楽器を選ぶべきだよ。
過去には常に何でも遅れてたんでスピードアップ一辺倒だったが、それでもどんなにOn Micにしても全然追い越すとかあり得なかったからそうしてただけなんだ。
但しアナログMixer卓やテレコで盛大に遅れてた分を除けば、既に速過ぎになってた可能性は拭えんがね。
因みにアナログは複雑な回路になる程遅延は増えるが、デジタルはA/D,D/A変換の回数が一緒ならデジタル部分で経路が長く複雑になっても殆ど増加しないんだが…。
何れにしても現行デジタルはどうも遅延の度合いが不安定らしく、対策を難しくしてる様だ。
但しⅡで「充分に遅いソース」だと影響を受けない様なので、デジタル機器に入る前に処理しとくのが唯一の手段だ。
で充分に遅いソースってのは音源からMic迄一定以上の距離がある物の事で、現行システムの開発期にまさか今みたいな速い音を想定してなかったのかも知れない。
尤もその「速い音」ってのは自然界の法則に逆らった物なので、生真面目に考えりゃそんなの録れてもしょーがないとも看做せなくないんだけどね。
そんなのだが流行っちまったもんは仕方無い側面もあるんで、一寸悩ましくもある。
<つづく>
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