音楽備忘録1288 楽器Amp同士の組合せの話しⅡ⑦
これ迄のだけだと少し曖昧なんで、今日はDrumsetとのバランス案件を深目に掘っとこう。
但しオーソドックスなJazzの様に、太鼓側で合せてくれるのは当然除外でね。
近年の特に日本ではPA常用の副作用で音量はまちまちになってそうだが、PAの有無に無関係で通用するから昔の標準を基準にするよ。
実は今だって完全に過去形になった訳じゃなく、多くの楽器やMicはその基準に基づいて作られてるからね。
なるべく余計な制約無しに演ろうと思えば、著しく基準から外れると色々不便するんでっせ。
その内容は普通に叩けない→普通の音色が出せないetcと多岐に渡るが、前置きはこの辺で具体的に進めよう。
先ず初期の段階では50W前後から始まってるが、その頃のスピーカは単発のか低能率のが多かった。
ので出力は30W程度しか無くてもスピーカが高能率で双発以上のはこの範疇に入り、VOX AC30等が現存する。(青いヤツのみ)
この時期太鼓はまだそれ以前の「合せるもの」意識の残ってる人が多かったからそれで足りてたんだが、歌中心のPops等では未だ通用してるっつうかそれ位に抑えた方がホントは好結果になるのが多いんだ。
その根拠が結構大切なんだが1つは「歌うDrummerの声量」もう1つは「爆声歌手の声量」で、前者は声量が非力な際その程度に抑えないとDrummerのMicに「太鼓の方が大きく」拾われる恐れがある。
後者は絶好調の和田アキ子が来ても負けない程度で、つまりその程度の音量があれば一部を除き大体何でも演れる音量って寸法。
その次に連なるのがHard系以降ので、ありったけの力で叩かれるとBassで最低双発100W位無いと足りなくなる。
現在はこちらの方がメジャーな基準値になってるが、元来は所謂生粋Rockを標榜してる人にだけに必要なものだ。
だからPops系の人が付合う事ぁねえんだが、下積み時代にLivehouseとかで対バンに負けたくなくて「悪い癖」が付いちゃってんのかな?。
して最後が爆音系(Metal含む)で、電気楽器と爆音競争した太鼓を思いっきり叩くから更なる上乗せが要る。
が体験からはBassで4発200Wにすると過剰で、だから元祖爆音DrummerのGinger Bakerが昔の前の2人に辛辣に愚痴った訳だ。
因みに彼はJazz畑出身なのでガラパゴス日本じゃあまりそう認識されてない様だが、普通じゃない音量のニーズに駆られてすぐには辞めなかった2番目の御仁だ。
では最初の1人目はってばRingo Starrで、彼等は個人のエゴとかと完全無関係に「そうしなきゃ聴こえなかった」んだからね。
ではそれ以上の出力のAmpは何用なのかったら、DrumがPA併用の大舞台用だ。
そもそもPAってのは必要に迫られて追設したもんだから、楽器側(Amp含む、舞台上のモニタも)で対処可能な内は「エレキをPAする」って発想が無かったんよ。
それからすると俺には垂涎の的のモンスターAmpは、今や無用の長物とも看做せるが…。
だがそれでしか得られない音色もあったりするんで、文化遺産!?的立場で消滅は逃れてんの。
なので3段積みMarshallに憧れてる方には悲報でしかないが、現実のLiveには音量面で非常に厄介者でしかないのだ。
それと共に苦言を呈させて頂くがその内一体何人がフルアップを試し、それに堪えられてアンダーコントロール出来たのかもさ。
<つづく>
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