音楽備忘録1265 伴奏の重要性③
伴奏を制する者ソロをも制す…と迄は行かないまでも、逆が絶対無理なのは確かでごんす。
を前回の続きを交え乍ら追記してくが、伴奏では物凄い速弾き等出て来ないのになしてそうなるかだ。
実際速いスケール等はそれ自体の研鑚を積まなきゃ無理だが、ソロだって常にハイテクを要すものばかりじゃ無い。
テクの絶対値は最高速に表れたりするが、それは必ずしも「音楽が上手」なのとは一致してくれない。
寧ろローテクな時こそ音楽性ひいては芸術性が全面に出てて、センスの良し悪しが決定しちゃうんだ。
そう云う時は例えばGuitarだったらチョーキングのニュアンスだとか、絶妙な強弱とかで全てが決まってしまう。
達人の真の凄さってウワーと弾いた時じゃなく、ほんの一寸些細な事をした時にもうその音が凡人とは全然違うってのが典型なんじゃないかな。
だから聴いて瞬時に分かる訳で、その為のテクは伴奏の方が習得し易いしネタの宝庫なんだ。
と云う事は伴奏が下手なソリストは良く聴くと、そのソロすら一辺倒のが多いんじゃないかな。
んっまソロにしか興味が無くったって全く生きる道が無くはないが、少なくとも歌物グループのパーマネントメンバーは無理だろう。
又極端な話し「伴奏は演りません」とか「決まったベーシックなのしか演りません」となると、小規模のアンサンブルも駄目だ。
だいいちGuitaristだからソロの場面にまあまあ頻繁にありつけるだけで、リズム隊なんかには滅多に訪れない。
そんな観点からするとソロのライバルは限られるが、伴奏のは全員になるからより過酷だ。
って戦争じゃ無いんだからそう敵視すべきじゃないが、ソロの成功って忖度あってのものだから案外脆弱だったり応用が効かないんだ。
その一方で伴奏は通常ライバルと「同居」してるんで、悪い意味で周囲に左右されない強みがあるんだ。
一方Ⅱで良い意味では楽曲や周囲に左右されるべきで、しかしその実は臨機応変な対応と前向きなもの。
その対応ってのが最も大事な部分で究めて行けば、どんな曲・編成に対しても「自分独自の回答」が出来る様になる。
その一端として各曲への対応・非対応を示すが、苦手なジャンルでもベーシックなリズムキープ位なら余程知らないのじゃなければ出来る。
只そうなると「他の誰が演っても同じ」のしか出来ず、かと言って非専門のだと本格的には演れない。
そんな際一寸でも独自の工夫を加えれると良く、寧ろそんなのがオリジナルな伴奏なのだ。
伝統の本格芸も出来ないよりゃなるべく出来た方が良いが、例えば本当の貴族の人が奏でる雅さは庶民には敵わない。
だから俺にとってのBluesみたいに境遇と合致してると結構行けるが、それだって昔の黒人のに比べたら所詮は嘘っぱちに過ぎない。
唯1つ刻むにしても過酷な労働を耐え抜いて来た手で奏でるのと、単に貧なだけ(俺!?)の奴が演るんじゃ何かしら何処かしらに違いが出ても当然だ。
だが夫々が自分にしか無い体験から持ち出すならそこの部分だけは無敵、ったって大した事には滅多にならんけどな。
<つづく>
« 音楽備忘録1264 過音圧ミュージックはもう沢山➒ | トップページ | 音楽備忘録1266 音を柔らかくする方法➊ »
「パソコン・インターネット」カテゴリの記事
「文化・芸術」カテゴリの記事
「音楽」カテゴリの記事
「ドラム」カテゴリの記事
「ギター」カテゴリの記事
「ベース」カテゴリの記事
「奏法」カテゴリの記事
「鍵盤」カテゴリの記事
« 音楽備忘録1264 過音圧ミュージックはもう沢山➒ | トップページ | 音楽備忘録1266 音を柔らかくする方法➊ »
コメント