音楽備忘録1213 Rickenbackerの真の姿⓫
希少性・独創性に長けてるとは言え、パッと聴きには価値が不明確なリッケンのサウンド。
具体的にどんなご利益があるか綴ってくが、割と地味な要素だがその差に真の価値を持ってたのよ。
俺自身当初は音色も好きな方だったけど惹かれ出したのは、ご多聞に漏れず!?憧れとルックスからだった。
貧には当然の如く最安の偽物を買って使う様になって以降、時を経る程色んなメリットが徐々に分かって来た。
身長の割に手足は大き目だったが、所詮はチビだから少しでもネックは細い等コンパクトな方がやはり扱い易かった。
角が何処かに当って痛くない点ではFender式ボディの方が良いが、裏側の削り込みが体格に合わないのか位置の安定が悪くなるのは残念。
等と音色だって大切だけど演奏性の方で自分にはよりフィットしてるらしいのが分かったんで、ファッションや趣味性より道具としての利便性でずっと使い続ける事になってさ。
ので多分色んなジャンルの色んな曲をリッケンでって点では、こんなに使い倒した人は恐らく他にはあまり居ないんじゃないかと思うんだ。
んで実際あらゆるのへ挑戦してみるとPUのセレクトやAmpの調整は伴うものの、一般的なイメージと比べるとかなり卆無く何でも行けちゃった。
並行して過去名作での意外な登用についても調べを進めてたが、時期的に’60年代末から’70年代一杯に多かったがリッケンヲタの俺でもかなり後年迄気付けなかった曲があった。
時期についてはBeatles由来のブームもかなりの比率であっただろうが、私的に注視してるのは’80年代にかなり使用例が減った処。
メーカ側がリアPUの直列コンデンサレスに仕様変更したのと見事に同期してて、その方が当時の流行にはマッチしてたが他のでは絶対に得られない音色を喪失したからなんじゃないかな。
因みにリッケンのこれじゃないと得られない「色気」みたいのの利点としては、低音弦はそこそこタイトでいて高音弦の高いフレットでも硬くなり過ぎない処。
一般的に音楽的ワイドレンジ設計にしとくと弦毎の音色が乖離するんだが、時としてそれがアンサンブル内では操縦に神経をかなり取られる事があるんだ。
フレーズタイプ毎に使う音域が決まってたりしたらそんなに困らないんだけど、より好き勝手に弾き捲ろうとするとワイドレンジでもある程度楽器としての音色の纏まりが欲しくなるん。
又ドンシャリサウンドの弱点としても音色の分離は起こり易く、実は中域主体のFender系等でEQ盛大盛りでそれをした時これは最大になるんだ。
但しスラップの特にサムピングをホントにバスドラっぽくするのにはこの弱点は却ってお誂え向きで、工夫次第では強力な戦力に化ける事だってある。
けれどアタックのボコボコ感が突出せずスムーズな感じが欲しいと完全アウトで、曲の要求次第で好みとは違っても音色を変えなきゃなんなくなる。
Fender Bassは普及率の高さから使い方も浸透してたお陰で、楽器では無く人力での対応で賄ってただけとも看做せなくない。
つまり若干黒く言っちまうと表面的には普通に手懐けられてる様でいて、音色を大胆に変化させたきゃストンプやAmp等へ頼るしか無かったんだ。
その典型が自社のBass Ampで、低域増幅の基準量が他社のより多くなってた。
これも普通に黒く言っちまえばセット買い促進にはうってつけ、ってこれ以上黒くなるとイカンからこの辺で…。
っな具合なんで総合的に判断すると、パッシブタイプの中ではリッケンって最も使える音色の範囲が広いんだ。
今となってはアクティブローインピとかノイズキャンセリングだとかには敵わないが、超低加工度で望む音色が得られる面でローノイズ・高音質が実現させられるのは覚えといて欲しいかな。
<つづく>
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