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2022年12月19日 (月)

音楽備忘録1221 Gibsonの貢献度➊

黎明期楽器ブランドはその多くが音楽に貢献してるが、Guitar系に関し最も多く基本形を確立したのはGibsonではないだろうか。
エレキ実用化ではリッケンだし人に依っちゃFenderの方が高評価かも知れないが、演奏性で万人に通用する点は決して軽視出来ないのよ。

ここでの演奏性は一歩間違うと後ろ向きな考えで、完全にフィットするとかより弾けない程困らないって意味だ。
が体格の特殊性等でカスタムメイドじゃ無いと駄目な人も居るのを含めると、量産タイプの中では最も堅実な妥協点を実現してるんだ。

先ず主流スケール(弦長)が僅かにFenderより短いが、手の大きさが際どい人にとってこの差は想像以上に重い。
同じく巾広で低目のフレットも、押さえ易さ(主に握力とその加減)では圧倒的に有利だ。

↑の「その加減」とはフレットは高めの方がビビリは生じ難くなるが、過剰に押えられるとその分音程が上昇してまう。
純粋な音程の正確さでもF君のみたいな巾狭な方が理論上は優れるが、奏者へ常に音響理論的に最適な押弦が要求される。

その意味ではF君は上級者程その真価が発揮されるが、どんな達人でも音楽自体や感性を最優先にすれば完璧な押弦を常時維持するのは難しくなる。
更にフレット巾はやはり狭い(細い)程摩耗が早く、よりメンテ回数を多くしないと設計想定の状態を維持出来ない。

印象的にも実際にも平均価格がG君の方が高く、音色に関してもどんなに酷く扱ってもF君(おつっ失礼)みたいに安っぽくならない。
ので良くも悪くも少しアッパーミドル的な感じを受けそうだが、一定期間以上継続使用するのや奏者の腕を問わずを含めると実はG君の方が案外庶民派なのよ。

これら実演上の利点はGuitarメーカとしての歴の深さの為せる技で、今程理論・数値的解析が出来なかった当時にはより影響力があったろう。
けれども取り回しには最適じゃ無いネック材だとか、経営の不味さでは逆作用が働く。

過去に何度も経営難に見舞われたにも拘わらず、つい最近もまたやらかしたんで一時はいよいよお終いかとハラハラさせられたよ。
モデル数の限定・削減も経営効率からしたら当然の措置だろうが、過大な企業規模の縮小の方へホントはもっと舵を切るべきなんだがね。

ってのも現況ボディタイプがF君はソリッドのみ・R君もセミアコ止まりで、フルアコの大御所が一時的だとしても撤退したのは奏者にとっては一大事だ。
俺がこれを重く見るのは良い意味でのソリッド・セミとの差を熟知してた点で、これは同時並行して作りユーザーフィードバックの蓄積が得られないと知れない部分があると思うからだ。

大規模な総合的企業の顧客にとっての最大の利点は、例えば乗用車だったら各戸の駐車場サイズにより合ったモデルが選べたりする処だ。
他業種でも近年錯誤と考えられるのが机上計算での効率偏重で、特に元々販量の絶対数が少ないのにそんなの当て嵌めたって上手く行きゃしないのさ。

又G君に限らないが私的に気になるのがネック太さとナット巾のバリエーションで、人間(奏者)の方で楽器に合せろってんじゃGuitar系弦楽器の大きな利点が1つ反故になっとるがな。
自ら容易に持ち運べればこそ、サイズの特化も可能なんだからね。

<つづく>

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