音楽備忘録1224 Gibsonの貢献度➋
一般視点ではGibsonったら先ずはハムバッキングPUだろうし、それで間違ってはいませんよ。
けど部品製造業者じゃ無く楽器ビルダー目線だと、初回述の如く木部を軽視しちゃアカンのどす。
実際特許も市販も最初でその価値が揺らぎはしないが、位相活用に依るアイデア自体は当時でもその筋の技師の間ではオンリーワンでは無かっただろう。
この手の新規物の最大の峠は実用化で、敢えてR君のHorse Shoeを生贄にビルダーとしての底力がものを言ったであろう点へ進めよう。
音色的には馬蹄君の方が汎用だし、馬蹄形磁石を向かい合わせにして磁気的にある程度シールドされてたのも中々だ。
だが磁石が弦の上に被さった部分は弾けないし、磁石とコイル・ポールピースは固定なんで弦振幅を自由に変えられなかった。
のがSpanish Guitar系で様々な奏法をするのにお邪魔になったが、元はラップスティールやViolin族を想定して開発された面もあったからだろう。(今のエレキみたいに何処ででも掻き鳴らしたりは殆ど無かった)
この奏法の自由度についてはF君でも古典のには、ブリッジカバーやPUカバー(※除くPU本体の)の付けられてるのが少なくなかった。
雑音低減や汚損・破壊防止にはあった方が良かったが、それじゃあハンドミュートとか弾く場所の自由選択が出来ない。
今風映え的には付いてる方がオサレな感じもしなくないが、かつてプチブームになっても一切余計なのを付けなかったのは大手ではGretschとGibson位だった。
この差はメーカにどれ位音楽若しくは奏者達人が関与してたか近かったかに依るんだろうが、これ等カバー有無の初期設定次第でデザインも部品もと実はかなり広範に色々影響が出るのよ。
と言いつつ実は俺初心な頃はあった方がカッケ―と感じてて、不要カバーレスの容姿に慣れるのにそこそこ掛かっちった。😅
その過程には色んなのを弾こうとする内障害になるので育ってって、今では後付け選択仕様にしとくのが音楽を奏でる道具としては親切と感じる様になったんだけどさ。
この辺そこそこ経験が無いと実感出来ないもんで、価格等以外の面で上記2つのG群団に高級感を覚える一因なのかも知れない。
いや邪魔なら取りゃ要るなら又付けりゃエエやんってそりゃそうなんだけど、素手だけじゃ取れなかったり取ったら独立してて紛失したりとかさ。
ストンプのフットSWとかSnare SW並にワンタッチになってないから、大抵は付けっぱか外しっぱのどっちかになっちゃうじゃん。
そんな見た目以上に差のあるのがブリッジ汚損で、F君系のは弦高調節6角ボルトが簡単に錆びついたりするのがG君では発症しない。
その原因はネジの位置とそれへのメッキの有無差で、昔は今よりも非専門家の手が触れる箇所にはメッキしとくのが定番だった。
なまじ非メッキで錆び易いF君式に限って、タイプや調整次第じゃブリッジ駒で最も突出したりするんだから堪らんよ。
調整自由度ではかなりF君系式の方が有利だが、ナット側は随時調整が不可なままなので見方に依っちゃ過剰かも。
この差はF君は工具寄り・G君はより楽器寄りとも看做せ、職人の仕事が主に舞台裏なのに対しパフォーマ―は舞台上なのへ呼応させた感じなのかな。
一概に簡単に優劣を付ける様な話しじゃ無いが、メカ音痴さんや不精者に優しいのは明らかにG君の方だ。
<つづく>
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