音楽備忘録1226 楽器Amp同士の組合せの話し㉝
PAと楽器Ampでは訳あって性質が違うのを記したが、Line録りされたのを再現するにはPAタイプの方が向いてんじゃないの?。
って理屈っつうかAmpだけで考えりゃそうなるんだが、音を鳴らす場所の環境差を込みにするとそうは問屋が卸さんのどす。
思考視野が狭いとPAと楽器Ampしか選択対象にしないだろうが、音を出す装置としてはこの2つなんて多種多様なオーディオの極一部でしかない。
ってのはPAの出自に目を向けて欲しいからで、最近の日本じゃ稀にしか耳にしなくなった「拡声器」の派生形なんす。
拡声器は音源の忠実度を大胆に犠牲にしてでも、兎に角悪環境下で聴こえるのを最優先させた物。
っても最近のPAでは特に音楽用のはかなり音質にも配慮されてるが、飽く迄「聴こえた上での高音質」でしか無いんす。
中でも実用状態で枷になるのがハウリング対策で、幾ら高性能でもハウる部分は削らないとどうしようもないっしょ。
のがオーディオの「忠実再生」には盛大に反してて、この様な弱点からLine録音は最も開放される手段だ。
のからすると厳しい再生環境でLine録りサウンドを求めるの自体が愚で、出す側でどんなに頑張っといても「出た後」の分が足りるだけコントロールなんか出来ないからねえ。
一方で楽器Ampは必ずオーディオよりLo-Fiかってばそうとも限らず、古典球のでも意図的再生帯域制限の無いスピーカが付いてるので歪みが最小化する音量にすればほぼ遜色は無くなるんす。
それより問題になるのはバランスを取るのが困難な処で、音量を仮に70Wの時は許容範囲だったのがたった10W上げたら全く別な感じに豹変し崩壊したとかだ。
その原因は電気的には主にダイナミックレンジに指向性があり、これらの性質が音量の大小で無変化ならまだ良かったんだけどね。
どっちかっつうと爆音用途のは意図的に変化する様に作られてて、それは久々登場の「人耳の弁別能」由来の性質に対応させるには必須なのよ。
極簡単におさらいしとくとこの件に関わるのは、音量次第で耳の周波数特性が変化する部分ね。
音楽拡声では微細な音量変化で一々音質に変わられたら、バランス取るのが酷く煩雑になっちゃうじゃん。
その中でMixer氏として最も厄介なのが、想定外の音源音量の増減なのだ。
各Ampの音量:音質特性がバラバラで尚且つ全部の操作を担わされてたら、とてもじゃ無いが事前完全掌握は不可能に等しい。
特に悲劇となるのは奏者が予定してたAmpが急な故障した際等で、代理で登板したのが超希少種だったりしたらもうお手上げだ。
又過酷なLive環境下では相当の妥協を強いられるのが常だが、その妥協点が人夫々微妙に違ってるのが普通。
だらこそなるべく綿密な打ち合わせはしとくんだが、奏者・Mixer氏のどっちもが想定外の事態に陥るとPA依存ではMixer氏の一任となる。
が奏者オンリーの人にはその変容と対策の理解が浅いんで、事後の騒動に発展し易い。
或はアタシャお任せにしてるから一切不問となった処で、Mixer氏にはOKでも観客が納得してくれるかは別だ。
そんな混沌の中現時点でBestなのが、なるべく楽器Ampを使って各奏者に委ねるやり方なんだ。
元々生楽器アンサンブルで指揮者レスだったらそうしてた訳で、PA氏だって負担が軽くなる程ミスとかが減る。
<つづく>
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