音楽備忘録1218 新興ブランドの正体③
前2回に渡り惜しむらくも劣化今本邦ではその社会構造から、普通の楽器屋の店頭に陳列される様な新ブランドには期待薄と悲報した。
では俺は単なる日本嫌いかってばそうじゃなく、こんな環境下では探すのが少し手間だが個人製作家へもっと期待すべきと考えている。
ほぼ看板のみ更新の新ブランドを低く見るのは、販量を気にして大胆な改革を幾らもしてくれないからなのだ。
元来趣味性の高い分野なので多少欠点が多かろうと、今迄に無かった特徴を持たせる事に新規の価値があるんだけどね。(秀才タイプのは大手に適わない)
仕事で使うにも冗長性が最重要に違いないが、さりとて差が少ないならわざわざ珍しいので冒険する意味が無い。
当初から一定以上の売上げを狙えば無難なのしか出せなくなるが、本質的には他の商品と比べれば大して売れないもんなのにね。
それからすると木工部分は別として、それ以外の部分は組立ての妙を売りとするの等が相応しい。
んだけどどうも日本ではこれの理解が中々深まらんらしく、松下工房等一定以上の知名度があって継続させられるのが育ち難い様だ。
只そうなるのも本業で人を雇ってればで、副業で個人でだったらもっと可能性は高くなる。
一部では既に実行してる人が居るだろうが、独自性の不足が定着を阻んでる。
又近年の日本固有の問題点として林業の衰退も障害になっていて、副業でやるにしても接点があったり本業が近い業種である程ハードルが下げられるんだけどさ。
本当は次善策だったっぽいが、リッケン(元金属加工業)が出した世界初の量産エレキはアルミダイキャストだったやろ。
その昔怪しさ100%の山梨発祥の「宝石画」ってのも、実際は大した石は使ってないが色はとても綺麗な欠片の応用だった。
なので出来れば町工場や小規模材木屋なんかには、是非目を付けて欲しいんだけどねえ。
それと海外に比べて小規模地方都市でLivehouse等の展開が進まない為、作る方の環境が整ってると今度は音楽的な環境が無いのが仇になってんのかな。
片や町場では俺自身今も自分のニーズからもいい加減である程度工具を揃えるべきとは思ってんだが、現時点では作業空間が確保出来ないんで二の足を踏んだままだ。
現代は世界的に資本主義の悪い面から規模拡大ばかりなので昔話じゃチト厳しかろうが、この手のはお家芸化した「形から入る」は全く通用しないのだ。
因みに手前味噌ばっかで何だが作業空間で腐心してるのは、塗装や接着剤の乾燥を待つのが特に難点でね。
自分のだったら誤って触れても納期も無きゃ、被害僅少だったら杜撰大王のだからそれでヨシとも出来るんだ。
過去に休養君のを請負ったのも彼が不具合ツールのままでも、俺が多忙でもどっちでもバンド活動が停滞するのは一緒だったんで。
ので如何に杜撰野郎と言えども修理・調整みたいに、ケースに収めとけないとなると苦しいのよ。
のでⅡで今の日本の状況下では素材と考えるなら新興ブランドも有力候補になり得るが、自分で世話するのが苦手な方は慎重になった方が良いんじゃないかな。
何れにしても手始めは万一駄目にしても惜しくない程度の中古を弄るのがお勧めで、そうしとくと大胆な実験もやり易くなる。
一方で演奏に集中したいならアフターケアが最重要で、新しいのにすぐに消える様なのだと一番始末に困るんじゃないかな。
<しまい>
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