音楽備忘録1215 新興ブランドの正体②
少し掘って辿ってみると部分的継承みたいなのは他所にも幾らでもあるけれど、社会全体からすればマイノリティな業界では偽物で無ければ必ず何処かで繋がってるもんで御座居やす。
私的に所謂コネの類を特に若い頃は毛嫌いしてた俺ですら、長く続けてたからか意外!?なお方と直接で無いにしても何時の間にか繋がってたりしてまつた。
先ず音楽ってだけでそれもプロとなるとかなり絞られるんだが、かつては学校等と無縁のRock→非ミュージシャンとなるとそりゃもう酷く絞り込まれるのも当然で。
尚且つ業態的には水商売側に属すケースが多いんで、長く続けるのが中々難しい。
その1例として前回登場させたELKってのを少し語っとくと、少なくともGSとその後頃の全盛期にはGuyatone,ACE TONE,TEISCOと同等の知名度と実力のあったブランドや。
残念乍ら低民度!?の我が国ではG君以外はブランドとしては完全に途絶えちまったが、最近のランドマーク的ビルの建替えラッシュにしても無駄な更新が好きな奴が多いらしい。
わ兎も角Jazz屋だった師匠は早大理工学部卒を利してスピーカ屋に、ELK社員だったバイト先の店長は大卒だが理系専攻では無かったので商売の方へ転身したそうだ。
んがより専門職に着いてた人は大胆な業種転換は困難なんで、移籍に近い形で進んでくしかない。
そんな事情から継続させてる者同士であれば自動的に縁が生じ易く、俺みたいに古株になって来ると「何だぁ、○○さん処の新屋号か」みたいに映るのが多くなる。
なぁ~んてぇとオッサンすっかりコネ人間になっとるやんけと思われるかもだが、単に火のない所に煙は立たぬだけなんだ。
最初から使い捨てと決めて掛るなら良いが万一気に入って手放せなくなって、そうこうしてる内にブランドが消失してたら全く人を辿れないとメンテ等で完全に窮すでしょ。
特に日本じゃ低民度×愚政=喉元過ぎれば熱さ忘れる式になってるままなんで、自己防衛として「繋がり」は見過ごせないんですわ。
ユーザーのこっちが幾らでも変化を要求されて構わないなら良いんだが、各自の体格等と楽器の基本形態からマッチする範囲は限定される。
例えば150cmに満たない小柄な人が弦長35inchのBassを手にしたとして、全く鳴らせなくは無いが奏法に著しい限定が生じてしまう。
そんな各自の事情を込みにすると、元々巷に存在するのの選択肢は半分以下になる方が多い。
だからこそ新しいのへ期待もするんだが、求めるのの個性が強い程販量が見込めないから中々登場してくれない。
そこで第2の考慮点としては、どの位ニッチを目指して登場したのかだ。
短期間での儲けより業界の片隅に足跡を残したいだとか、別に確実に利益の得られる本業を持ってるとか。
それへ加え商品に対して規模が適切であるかどうかで、小さ過ぎれば売上げが底の時に潰れるし大き過ぎれば儲けの少ないのは止めてしまう可能性が高い。
何よりとても残念なのは日本の社会構造で、大企業を肥大化させた結果1社独占に近い状況が蔓延してる処だ。
結果的に裏では同じ会社が別の看板を掲げただけみたいなのが多く、本質的な差別化に乏しい。
それだからこそかつての米では老舗から色んなのが枝分かれして活発化したんだが、今劣化本邦ではバカテクソロだけ真似して伴奏部は完全無視みたいな浅はかな事してるから駄目なんだろうけどねえ。
俺として個人的には最末端で最弱小だからこそ打破したいとは思ってるが、誰も雇ってない(そもそもそんな余裕が無いが💦)からどんなに儲からなくても潰れずに済んでるだけ。
なので新ブランドで多少なりとも期待が持てるとしたら、現時点では自由競争がちゃんと実践出来てる国のとなる。
<つづく>
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