音楽備忘録1222 Rickenbackerの真の姿⓮
この項も終盤に差し掛かり、より具体的に出来る事と出来ない事等を提示してみよう。
先ずはGuitarでハード面から参るが、より考えとくべきは改造の対応範囲だ。
個人的な過去体験で色はA・音色はB・機能はCのが好みなんだが、それが揃ってるのが出て無いなんてのがあった。
今では魔改界にすらドップリな杜撰大王も、当初は改造スキルなんて皆無に等しかったからそれなりに逡巡させられてね。
そんなのが楽器っつう趣味性の高いアイテムだと、割と頻繁に起きるもんだと思うんだ。
そこで自前か外注かは別として、もしやりたくなっても構造上不可能な部分が結構重要だと思ったん。
リッケンで注意を要すのはソリッドタイプではボディの薄さで、一部例外を除きそれが為にSynchronizedタイプのアーム追設がどんな不格好を許した処で先ず無理。
最近はGibson系用の近似タイプが出現してんで、弦間隔等の問題をクリアすりゃピッチ変化の大きいのが載せられる可能性は出て来たけどさ。
ロックナットについてもナット巾とその弦間隔狭さの他、ネックの形状とトラスロッド調整ネジのザグリが大きい点で難易度が高そうだ。
しかし特殊タイプは選択肢も少な目だが何よりお高いのが難で、アームを重視すると少なくとも別のと併用OKじゃ無いと買わない方が良いかもね。
只この辺が気にならないなら2大主流派じゃ無いからポン付けは無理でも、魔改アリならかなり幾らでもカスタマイズ出来まっせ。
決して無理強いはせんけどそもそも独自性を追及すると、Van Halenみたいに従前は誰もしてなかった組合せになる方が多いんじゃないのかな。
続いてBassの方へ移るが、基本的にはFender系のタッチ感の一部を除けば音色シミュレートは万全に近い。
無理なのはスラップのサムピング時の打撃感で、原因は構造的にフロントPUをF君程弦に近付けられないからだ。
これを除けばフロントだけでそれらしく指弾きするとかなりウッドBassっぽく出来るとか、フロントオンリーはその他Gibson系やHöfner等の代用にはなる。
リアだけでコンデンサをバイパスさせるとかなりF君系に近い感じに出来るが、リッケンは前後ミックスサウンドがあまりにも有名で浸透したせいか意外とこれが知られていない様だ。
因みに4003のリアPUは一々全てがジャズベのと違っちゃいるが、ジャズベでもBartoliniのパッシブタイプでスープアップさせたとの電磁気的には同等だかんね。
ここで大雑把な杜撰大王ならではかも知れんが私的には珍現象と考えてるのが、聴こえた感じと実際が結構色々違ってたケースだ。
その生贄に今日は大胆にもSir Paul McCartney様に犠牲になって頂くが、Wings時代のの方が聴いた印象ではリアPUオンリーっぽかったんだけどなぁ。
記録された画像に依れば寧ろBeatlesお籠り時代の方がそれがあって、しかもB時代のにはHöfnerに聴こえたのがリッケンでその逆もってのがかなりあっただよ。
Billy Joelでも全盛期は中盤迄Bassはリッケンだったんだが、後にF君テレも使われ出したんでその過渡期のがとっても紛らわしい事になっとるがね。
そもそもプロモVでどっちが映ってようと、どっちで録ってたか確実な情報が無い曲の方が多かったしさ。
だがこれ等は裏を返せば独自サウンドの印象が強過ぎただけで、それ以外のポジションを選べばかなり普通に広範囲なサウンドが得られる証拠になってんよ。
だからってF君サウンド命の人がわざわざリッケンだけで押通す意味は無いけど、ヤンキーギャルちゃん嫁に貰ったから極普通の夫婦は無理みたいな事ぁ全くねえんでやんす。
<つづく>
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