音楽備忘録1200 Fenderと偽物の差➏
Fenderの個性は全体で成立してるのと、弦楽器で影響度が最も高そうなのは木部と迄記して来た。
のに続きそれが実演上どんな差をもたらしてるのか、もう少し掘ってみよう。
に際し杜撰大王ならではの観点で行くと、これでも一応プロなので演奏力はそのハードルは越えられている。
んが練習嫌いが祟ってとても十二分では無く、だからこそ気付けた処があったんだ。
概述の如く細フレットな程確実に押えられてないと音切れが起きたりするが、本物ではこっさえちゃんと出来てれば途切れる事が無い。
そのちゃんとが微妙だから常に成功はして無いんだが、偽物だとこっちの演奏の成否がリニアには出ないんだ。
もしかしてヤバかったかもの時は助かったりはするが、真剣に取組んだ録音等では幾らこちらが頑張っても上手く鳴り続けてくれなくなる時があるのよ。
変な正義感だがこちとら不精で出鱈目なのは百も承知なんで、他人には誤魔化しても自分のせいだったら諦めも付く。
だからこそ折角珍しく真面目に行って横槍が入ると我慢ならず、これを客観視するとそんな処こそが楽器の一番仕事すべき場所なんじゃないかと思うんだ。
勿論道具側にだって絶対越せない限界はあるけれど、同じ弦の同じフレットで経路次第で鳴ったり鳴らなくなったりは中々厄介で御座るよ。
ここでの経路ってな例えば上がってくか下がってく途中でみたいな意味で、何時も同じスケールとかフレーズしか弾かないなら幾らでも予想が可能なんだけどさ。
新曲へそれにマッチしたお初のなんてのには、何処から来るかだけで変化されちゃ手に負えんですから。
そりゃ偽物君だってキッチリ指板やフレットの擦り合わせでもすりゃ暫くは持つかも知れんが、ある程度既に消耗してた中古へ自前で怪しいフレット交換したのでも頼りになるってんだから。
因みに近年の進化形!?の方がF君本物でも偽物でも全体の精度は上がってるし、原始的な弱点とかは明らかに駆逐されてるがね。
けどこっちが限界に挑戦してる様な際の最後の「もう一伸び」みたいな部分が、原型から離れたの程無いんだわ。
コレ実はFenderに限らず生楽器にも同傾向を感じてて、その分水領を私的には1980年頃と感じてて。
その原因は多分製造時の微調整が人主体か機械かだと思うんだが、それを施す人すら理工学部出とかより叩き上げの職人の方が良いと思うんだ。
もし精密計測器とかだったら絶対今のフルに機械力に頼る方が精度が出るが、「失敗の少なくない人間」への対応力が高くなるのは「気紛れの気分が分かる」人間の方なんすよ。
そもそも楽器の精度に拘るなら量販品なんて下の方で、名工が個人でやってる工房のなんかには足元にも及ばない。
のからすりゃ量販品はテキトーでも我慢しろとなるが、良心的だったらテキトーなりになるべく実用に堪え得るようには作るわな。
それが俺はとても休養君みたいには弾けないけど、音楽的には劣らない様に弾こうなんてのと同類だと思うのよ。
具体的には一口に精度と言っても場所次第で影響度に差があり、まあまあでも事足りる所と測定限界に迫る程融通の利かない場所の両方がある訳よ。
ので量販品では要点を抑えた工作とするしか無いが、そんな綱渡りが得意なのは優等生より何時もギリギリで落第しない劣等生の方なんだよ。
何せ嫌いな勉強を最小限で合格しなきゃなんないもの、ってFenderは当初から劣等生では無かったけどね。
<つづく>
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