音楽備忘録1187 楽器Amp同士の組合せの話し⑳
楽器の意図的な限界領域使用に関しては過去別項述の如く特に国産Drumsetに深刻さを覚えるが、ある程度以上ゴッツイのを鳴らし切るのはそんなに簡単じゃ無い。
ので仕方無い側面もあろうが電気楽器Ampは鳴らすだけなら筋肉不要なんで、選択とセッティングだけでその恩恵に預かれる。
音色選択の自由度とか微細な音量バランス調整の楽さではこんな古典式は便利とは言い難いが、色々出来れば根本的なニーズに対して甘くても構わないのかってのが大きな疑念なんだ。
ここから少々私感度高目でその具体例を挙げてくが、その1は不必要な歪みの深さだ。
これジミヘンでもヴァンヘイレンでもそうだったんだけどその時点で最深歪みを売りにしてた人って、ここぞの箇所以外は意図的に必要最低限の歪みに抑えてるのが多くてね。
切り札を適度に出し惜しみするのがベストなのは古今東西何処の世界でも一緒で、それが近年劣化本邦J-POPでほぼ無効化してる原因としてAmpが最も怪しい。
どゆこってすかってばモノホン球Ampの歪みを正規利用しないが為に、使えるCrunch領域を狭めてる様にしか聴こえねんだこのオッサンにはさ。
↑正規利用ってのが常識感覚からすると曲者で、「なるべく歪まない様に作られてるけど歪み始めた」音な処でね。
聴き味は一寸しか歪んで無いが実際はそこそこGainは上がってて、敢えて歪みが目立ち難くしてあるってぇか。
それに対し音色としての歪みを作る回路は極力歪みが目立つ様に作られてんで、聴感上が俺言い「正規利用」のと同程度だと感度や余韻不足を来し易いんだ。
その結果元々はそこ迄歪ませなくても弾けた感じのが深めになっちまって、歪みの種類が減るばかりか楽曲に対して過剰な歪みとなる事が多いんだよ。
この俺的Amp選択ミス由来の過剰歪みにはその2となる絶大な副作用もあり、実用になるハーモニーが激減する処。
近劣Jポがパワーコードとオクターヴばっかになるのも↑とは強大な縁アリで、仮に気紛れで従前とは違うハーモニーにしてみたくなっても機材側が受付てくれんから。
別にホントに馬鹿の一つ覚えと罵られ様と好きでしてんなら構わんが、レーサーじゃ無い人がサーキットしか走らせられない車を買うみたいなのがねえ。
続いてこっから突如翻って私感ゼロでお送りするが、音量バランスの取り易さについてだ。
これも一般常識脳で考えると余裕のある程自由になると思うだろうが、それがまんま通用するのは前出正規利用不要でアンサンブルにDrumsetが居ない場合だ。
現行Drumsetの音量って球Ampからの影響が多分にあり、Hard・Metal系で常識化した大口径ツーバスって元はMarshallの3段積とバランスさせる為だった。
是又それ以前に一部Big Bandのニーズで始まってはいたんだが、そっちのは主にゴリ叩きしなくても繊細で美しい音色のまま聴こえるのを狙ったもの。
と云う具合なんで実質的にはバランスの取れる基本形って幾つも無く、つまんないってばその通りなんだよね。
でもなるべく色んな人が随時で参加出来るのは、基本ルールが固定してる方でしょ。
だいいち爆音系では人耳の限界にも近いから、初心者にも比較的安全な音量となると自ずと従来のバランス位しか妥協点が見出せないのよ。
状況次第では各自でそれを増やしたり減らしたりするのもアリだけど、それすら効果があるのは揺ぎ無い基準があってこそ。
だばここでの正規利用で適正な標準値はっつうと本項数回前迄に記した位になるんだが、それは今回キーワードとして唱えてる正規利用の内容に左右されてるんですよ。
コレ歪みは歪みでもプリ段のはほぼ不問で、パワー段が歪み始めた程度の状況を差してんの。
<つづく>
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