音楽備忘録1192 Rickenbackerの真の姿➍
ブリッジ周りは重要箇所なんで、もう少し具体面も含めて掘っとこう。
但し殆ど何処のでもお約束「弦を正規音程に張ったままで調整しない」を守れば、手間に差があるのはアーム付きのでフローティングにしてるの位なんだ。
Gibson系に代表される駒が枠に乗ってて弦高は枠の高さで調整するタイプ、従来型リッケンやFenderでもMUSTANGなんかはこっちに所属。
のは大抵オクターヴ調整ネジが弦の直下になってっから張ったまま調整しようとすると、仮にドライバや六角レンチを押し込めたとしてもスムーズには行かないし頭をなめる率が高くなる。
のが弦ゲージの変更頻度が低かったりすると、オクターヴ調整の頻度も低くなる。
そのお陰で実はネジ頭を少し傷めてても支障を感じず、弦を普通に張ったままでも調整可能と誤認し易いのだ。
コレ他人のでも良く見掛るが杜撰大王自身がそのズボラ所業のお陰で、ネジ頭をヤバそうにしたのが沢山あるから万全の自信を持って断言出来るのであるぞなもし。😅
その点リッケンBassの旧型のみたいに半分埋もれてた方が、見方に依っちゃ手抜き施工がし辛いから却って親切かも知れないよ。(他所様のを読むとこれを大抵は不便としか解釈されてない様だ)
それに対し弦高調整の方はもう少し張ったままでも被害の少ないのが多いが、ユーザーとしてはどっちも完全にネジだけで調整出来たら有難い。
のにそんなのがかなり少数派なのは、概述の如く工具と楽器に対する強度理念に相違があるからだ。
物理理論的には楽器だって支点が強固な程弦振動を阻害しないからその方が良さげだが、実はテキトーに不完全だからこそ各楽器の独特の響きが得られててさ。
生の部分がある楽器全てにこの件は共通で、物理理論だけに従うならエレキだと材の選定はおろかボディ自体が不要になるんざんす。
更には弦楽器ならナット・ブリッジ間以外の部分の弦は振動不可な構造の方が良く、Steinbergerやロックナット付きのFloyd Rose等がそんな物理理想に接近した具体例だ。
実際安定度の高さ等で優れ物だったのに前者はほぼ消滅・後者はアームの全てに迄普及しなかったのは、機能的には申し分無かったが音個性に望まぬ画一化があたっからだ。
故に俺自身も含め極力丈夫で扱い易くそれでいてゴツ過ぎないのを思案したりゃしてんだが、音源が電子で作ってない良さを追及すると全然無理なのよ。
極論すりゃ電気楽器の存在は「あばたもエクボ」を楽しむべき様なもんで、それでも電気補助の無い生楽器と比べりゃまだマシなんすよ。
これも再三述だが筆者はちっとも所謂ビンテージヲタでは無く、その魅力は分かるし多少は興味も無くは無いけどさ。
何しろ境遇的に無縁に近いし、音楽に関しては非コレクターで実用道具じゃないと困るんだ。
にも拘らず例えばFenderのでも最良時からスペック変更されてるのなんかだと、個性の不足が仇になって熱意が醒めちゃうんだ。
音と演奏性がそれらしく維持されてればそんなに細かくは気になんないんだが、例えばフレットは22あった方が良いが指板Rがらしくない平坦さになってるとプレイ内容につい影響が出ちゃってね。
実際の変化や影響度をまだ未体験だから断定は出来ないが、さしものリッケンでもBass用の新型ブリッジには私的にはとても不安を感じるよ。
時代の趨勢と言われればそれ迄なんだろうけど、リッケン旧型から例えば現行主流式のBADASSへの換装は可能だが逆のは現状だと売って無いでしょ。
勿論なるべく「買っただけ」で使える方が楽だし出費も減らせるが、選択肢の減る方がより問題なんすよ。
俺位の齢と歴になって来りゃこっちの求めるスペックにそんなに変更は出ないが、人間どんな些細なキッカケで気が変るか分からんからねえ。
もしこれが何かの安全装置とかだったらどんなにオモロく無くなったってより確実なのじゃないといけないが、だからこそ少なくとも直接生死とかに関わらない物では夢が見られる状態が欲しいんだ。
それが音楽には欠かすと駄目になる事が多い、趣味性って事なんじゃないのかねえ。
<つづく>
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