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2022年11月29日 (火)

音楽備忘録1201 Rickenbackerの真の姿➐

ここ迄で単純な物理的強度や利便性では今や秀でてるとは言えなくなってるのを記したが、かと言って特別なコツが要るとか経費が掛かる訳じゃ御座んせん。
パーツ供給面でも非主流派の割にはかなり良い方で、寧ろ主流派では派生形が多いんで却ってピッタリのが中々見つからなかったりするんだ。

私体験では休養君のGuitarリペアの際、ついでに自分ののナットも交換しようかと思ったんだ。
Stratoじゃ無くMUSTANGだしLes Paulじゃ無くSGだから、多少は既製品で適合するのを見つけるのに苦労するとは覚悟してたんだけどさ。

処が予想を遥かに超えて臨時の代用が可能そうなのすら全然めっかんなくて、とっとと中止しちまった。
パーツ専門ブランドでは昔より遥かに細かいラインナップが、例えばナット巾だと0.5mm刻みで出てたんだけどね。

そう云やかつてMUS君でオリジナルのペグツマミを折損した際、その当時Fender純正のが売って無くてね。
今は再販されてるんだが、道具として常用するのに待ってらんなかったから妥協したんだ。

尤も再販品のレビューを見るとどうも少し様子が違うらしく、大量生産のは材料のと加工の量が必要なんで調達・請負い先が変ったのかも知れない。
金属部品ですらそんなだから、天然物の木材に至っては推して図るべしなり。

経済理論的にはリッケン大して売れないからずっとそのままで来れただけとも読めるが、過去述の如くこの件の真相は極限られた人しか買わない楽器如きに他社は企業規模をメタボらせ過ぎたからだと考えている。
わ兎も角俺自身長年勘違いしてたのがリッケンの使う主要木材で、メイプルでもずっとハードの方を使ってると思ってた。

のが21世紀に入ってカタログその他でメーカ側から、「ウチのはほぼ全てソフトメイプルです」と入る様になって狐につままれた気分だった。
米本国と日本じゃ分類基準に差もありそうだが、録音で他の色んなのと実際使ってみるとそれが音にハッキリ表れてたん。

実際印象自体は世間の認知通り硬質なんだが、YAMAHAのなんかと比べると耳に痛くないんだ。
金属の切断面処理で例えるならリッケンのは四角いがヤスリ掛けしてあり、Y君のだと尖って見えなかったが触れたら指切れたみたいな感じ。

ネック指板だってローズウッドにしちゃ他より妙に色が明るいが、質に関しては他所の誰も欲しがらないのを選んでるせいか年式の影響が殆ど無い。
クドクも誤認回避で念押しさせて貰っとくが、齢由来のノスタルジーだって皆無とは言えんがね。

新旧では無く音個性の象徴的部分が、今でもちゃんと買えるのか
どうかの話しをしとん。
それも業界のコネとか予算とか、身分とか一切抜きでさ。

今劣化本邦では業界団体が間接的にでも壺を奉るのは論外だが、そんなしがらみが皆無でも人間心理としてのバイアスは掛ったって自然なんだ。
つまり例えば本人は全く不問と言ってても、あのお方に売るのにホントにこんなので大丈夫なのかええのんかってさ。

有名な奴が気に入って常用するとなると、あの「駄作」の音がそれだけ沢山世間に蔓延してくからねえ。
エロオヤジらしい比喩するとアンタ昨日のデートで隣のデカパイチラ見してたって、銀婚式が来ても金婚式を迎えてもずっと言われ続ける拷問みたいになるさかいな。

その点誰にでも分かり易い加工精度とか仕上げの雰囲気より、基本構造とか使われてる材は後からどうにか出来るもんじゃないんでね。
楽しみ半分で激安品を毎月買換えたりしても否定はしないけど、それなりのお値段のだと外装より筐体が重要でんがな。

<つづく>

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