音楽備忘録1166 楽器Amp同士の組合せの話し⑬
ここ迄でAmp同士の組合せを思案するのに、スピーカ能率と周波数特性への配慮が欠かせないのを提示して来た。
近年は業務用のじゃ無くても昔のみたいに怪しいのは減ったんで、上記後者の懸念はかなり薄まったとは思う。
だがそれでも例えば太鼓が普通のよりやたらに低音が出るのだったりすると、唯Bassの音程が辛うじて聴こえりゃ良い程度でも相違が出て来たりするんだ。
楽器Ampは設計思想次第で最優先事項に多少差はあるが、大抵は「出せる音圧は出せる」様に作られている。
例に依って出せる×2なんて変な日本語になってるが、この内前者には実は特異な制限が付いてんだ。
最もターゲットにした音色で額面通りの出力(音圧)が得られる様にするのが責務な代わり、非ターゲット音色にするとかなり実質出力が低下するのもあるんで御座居。
例えば中域限定忖度な作りのにはスピーカユニットだって能率最優先で、低域の出力量が少ないのが付けられてたりもする。
そのAmpで出力に充分余裕がある内はBassツマミを上げるか、外部ストンプやBoosterでもそこそこ補填が可能。
だがそれ以上の音量を欲しがると電子回路で飽和(音的には歪み)してまうんで、50W級のなのに実用では35Wしか出せなくなったりがあんねん。
この現象PAの方では今でも結構シビアな問題で、Synthe Bassを爆音で出そうにも少し下の方をEQで削らんと音量が不足になるなんてのがある。
Syntheもアナログのしか無かった頃は楽器Amp出しするのも普通だったんで、弦Bassと非併存な際はそのAmpを間借りしたりも出来たんだけどさ。
デジタルのワイドレンジとクリアさを活かすにはエレキAmpじゃ役不足で、どうしても常設PAで駄目だったらそれ用のの持ち込みが必要になる事すらある。
Synthe不使用のGuitar Bandだとそこ迄明確には表れないものの、充分かどうかってぇとちょっちねになってる場合が結構あるんすよ。
して惜しむらくもこの件が厄介なのは、搭載ユニットの能率が記載されないケースもあるからだ。
これがブランド品だったら製作サイドへ行けば大抵は調べられるが、作った処がマイナーな上にとっくの昔に消失したりしてると巷にはデータが残って無かったり。
それ以上に不明瞭なのが周波数特性で、そもそも正式には計測して無いのだってある。
オマケに分かった処で今度は奏でてる音の方のが、普通は一々計測・記録なんてしないっしょ。
更に聴こえた印象と物理的周波数特性が不一致な方が多いんで、実際音を色々出した経験値の方を頼る事が殆どになる。
但し↑は俺みたいに何時も苦し紛れで切り抜け様としてる様なシビアな状況下での話しで、最初から充分な余裕を持たせとけば災難に見舞われるのは稀になるん。
だからこそ口を酸っぱくもっと低音に忖度せよなんて吠えてて、実質は忖度ってよりゃ軽視すなって感じなんだけどね。
一般誤認識で根付いた印象からするとLead Guitarの俺様が50Wで我慢してるのに、裏方のBassだけ100Wだなんて生意気で贅沢だ…なんて心情を抱き易いらしいじゃん。
けど少なくともBassの音色をGuitarのオクターヴ下げただけみたいにしてたら、↑で実際大抵はやっとこイーヴンになってるだけなのよ。
<つづく>
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