音楽備忘録1104 定番と奇抜⓲
日本で黎明期のRockは今の感覚じゃ信じられない程アングラだったの続きで、Rockで日本のをあまり求めて無かった俺はかなり助かった口だったろう。
とは言えそれも環境に偶然恵まれてたからで、今考えると当時のこの方面での地域的格差はもっと大きかったからとても苦労してた子供が居ただろう。
当時今比だと年齢制限等は断然緩かったが、アングラとなると特定の店等へ行けないとありつけなかった。
又横文字アレルギーが無かったから本家物で間に合ってただけで、もしあったらラジオであっちのが折角掛っても受け付けない。
そんな場合に代用雛形になるのとすると、子供番組関係のBGMやテーマ曲の存在は相当大きかったと思うんだ。
今となってはRockも少しは劣化本邦でも市民権が得られた様だが、未だ元から情報の少なかったアングラを探し当て尚且つ音源を入手するのはそんなに簡単では無い。
この面でも流行った番組ならその威を借りる形で、音楽だけが目的でも探索も音源入手も一部を除くとハードルが下がってくれる。
加えてこれには当時本邦業界固有のプチ根拠があって、Rock系の多くでは活動費を稼ぐ為にも請負い仕事をせざるを得なかったんだ。
有名処の1つとして山下達郎等コマーシャルソングを100本以上手掛けてて、そこは杜撰大王なんでリアルタイムで散々体験してた癖に当時は全く気付いて無かったんだけどさ。
尤もどっちかったら宇崎竜童みたいにその後自身のより、手広く作家として活躍するなんて人の方が多かったみたいだ。
その他当時の変身物やアニソンには斜陽化したJazzからの達人達の流入も多く、歌番組の伴奏は主に生き残ったBig Bandが中心と今からすればどれもこれも虐げられた本人達には申し訳ないが随分豪勢だったわさ。
わ兎も角そんな状況だと畑違い同士の人脈も出来易かったし、「外から自分達のを見つめる」とか夫々の特徴を知るには良かっただろうね。
俺を強制弟子入りさせた師匠も元はブルーコーツ(Big Band)のメンバーで、その後水原弘のバックでRock系のを吹いてたそうだ。
それが時流からニーズが管よりSynthe等に移行し食えなくなったから、スピーカ屋のオヤジに転身したんだそうな。
わ兎も角Ⅱでこっちが全くその気も無いのに平気で強引に弟子にしたのも、恐らく上記の様な他流試合を日常的に沢山体験してたから音楽演るんなら後輩→弟子ってロジックだったんでせう。
何れにしても俺が洋の東西問わず’70年代が最強と思う裏にこんなのもあって、安い仕事でも当時無名に近くても本格派が携わってたとかが普通だったからだろう。
それがマイナーなまま大して売れなかったのでも音がしっかりしてたのと、本業の方で柔軟でありながら今よりらしいのを提供出来てたある意味秘訣だったのかねえ。
又全然別視点だし飽く迄想像の域を出ないが、皆が皆そんな調子だとさぞかしJam Sessionを頻繁に極簡単に演れた事だろう。
これ等の過去を踏まえると日本のRockの多数派の定番としては、食に代表される如く節操無く雑多→元から何でもアリとでも解釈するのが相応しいのかな。
それじゃあ形が不明瞭で困るったらそうだろうけど、強いて言うならBassを中心にリズム隊が積極的なのが多いと俺には感じられる。
’80年代に入ると何かやるってば高難度テクが主流化した感じで、けれどそれが入れられない・入れ難い曲も少なくない。
どんな曲でも必要なだけ元気に出来るとか底屈させる場面を無くす面で、テクよりフレーズ自体を重視するのは必定だしそこになら個性を委ねる余地も増えるんだよ。
<つづく>
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