音楽備忘録1086 不当低評価の是正❶
好みや人気が反映する分野では、数字的絶対比較が出来ないからある程度は仕方無い。
だが表面上の印象のみとか商業性だけで芸術を勝手に判定しては、最終的には手放しで心の底から楽しむのを阻害するだけなのだ。
さて冒頭の「ある程度」とは積極的に売ろうとはしてないとか、販売より製造に注力してる様な作品の事だ。
そう云う姿勢だと万人に分かり易くはならなかったりするから、内容の割に今なら「いいね」が少なかったり定評を得るのに時間が長く掛ったりする。
この件で俺の近辺では最近の日本の稚拙さが嘆かれてて、その酷さが海外の比じゃ無いんで又吠えたくなった。
さてⅡで今たまたま個人的にRingo Starrのソロアルバムに一寸嵌ってたんで、先ずは彼のハイパー不当低評価に徹底的に抵抗してやろうじゃありませんの。
Beatlesのソロになってからので俺がリアルタイムで最初に気に留まったのは、彼のBack Off Boogalooって曲だった。
曲全体の音世界の格好良さと奇特性に惹かれたんだが、彼のソロの他のがラジオで掛かる事が殆ど無かったからずっとそこで停滞したままだった。
それが今頃になって漸く自分的には聴ける時間が訪れたんだが、やはりシングルのチャートでの受けとかRockとしてどうかってば他の3人よりは少し物足りなさがあった。
しかし歌物Popsとして聴くと最も捨て曲!?が少なく、聴き手の知識等に左右されない出来栄えなのには感服させられた。
最初に世間で有名になった当時はDrummerを最もやってたから、どうもそれに俺も含め皆縛られてる節があってね。
個人のアルバムを順に聴いてくと、本人はどうも外野が思ってるよりPops歌手に力を入れてる風なんだ。
Drummerとしては売れただけで駄目じゃ無いがまあまあ、歌手としては上手な人と一緒に歌って迷惑掛けない程度ってのが今本邦の世間認識かねえ。
実際は当初はそうでも沢山聴き続けて↑のままってのは、知能指数マイナスって位恥ずかしい事なんですがね。
正直俺だって真の実力よりは低めに捉えてたが、その訳が最近ハッキリ分かっちゃったんだ。
↑で「Pops歌手」としたのは超意味アリで、演る側からは聴き手を選ばないのを重視してるらしい。
先ずPop Musicに拘ると聴き易さ最優先になるから、不要なパーソナリティのアピール等は邪魔になってしまう。
歌に関してもタレント性を楽しむんなら、素人が真似出来ないのをやって見せ付けるのもアリだろう。
が聴き手が気楽に即座に参加出来るようにと思えば、意図して「誰でもすぐ歌える」様にしとくのも大切。
その様な姿勢で取り組むと「楽しいけど凄く無い」と感じられるのが大多数となるもんで、しかし飛び道具一切無しで勝つのってホントは最も困難なんだけどねえ。
俺の中にもある演奏ヲタ的には今1つ面白味に欠けはするが、音楽全体は常にハイエンドレベル且つ新規物の導入が異常に早い。
只ここ迄のほぼ全てには大変重大な「裏」があって、近代の「ポピュラー系の普通」ってそもそもは彼等(Beatles)が作り上げた物って処でさ。
Beatlesより少しでも後の人にとっては単なる普通だが、本家にとっては「自分達オリジナルの流儀で演ってる」だけなのよ。
これは他に類を見ない現象なので皆失念してる様だが、彼に限っては先ずこの特異性その1を含めないと正しい評価なんて出来っこないのよ。
<つづく>
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