音楽備忘録1092 定番と奇抜⓮
あまりにもベタなネタに更にもう一掘りとはもうクドイすら超えたかもだが、私的にはHighway StarでのRitchie Blackmoreの伴奏には一寸表現の珍しさを感じたんでそれから。
長らく単に雑目とか少しだらしないと思ってたんだが、途中でPunkなんかで意図的にそうしてるのとは明らかに何処かが違うのに気付いてね。
所詮は身勝手な憶測の域を脱しないが、何だかイメージ的には如何にもBeethovenがオケで使いそうな「ジャンジャンジャン」のシミュレートみたいな気がして来たんだ。
エレキの8分音符連弾っつうとまだ当時の殆どはもっと浅い歪みのしか無く、強いて参考になるとしたら有名処ではRevolutionでJohn Lennonが演ったの位じゃなかったかな。
歪み深さだけならPsychedelic系やジミヘンなんかで少しは類例はあったが、テンポがもっと遅いのか上記後者と同様フレーズに少しは動きのあったのばかりしか思い出せない。
つまり自宅の畑で採れない野菜の要る料理が作りたくなったら、何処かへ貰うか買いに行く様なもんでさ。
彼の出自のClassic系になら上記みたいなのはそこそこ昔からあったんで、もし上手く似た様な感じに料理出来ればアンサンブルで使える保証が最初からあった訳だ。
現行っても俺が視聴したのは2016年か何かのだったから、ホントの今は又少し変わってるか知らんが。
けど↑の21世紀版でオケ弦感覚だけ無くなってたのは、今ではエレキのジャジャジャが市民権を得てスタンダードになったからかも知れないなってね。
何れにしても定番の人が定番を演るのにどうしてるかでは恰好のサンプルかなと思うんだが、ソロパートでももう珍しく無くなったからとアームを使って無くても極端に変わっちまった感は僅少に感じられる。
これとは別で止むを得ぬ事情からチョーキングを全て指のスライドに変換してた晩年のJohnny Winterにしても、日常の俺💦みたいにいい加減な聴き方をしてたら出て来る音はスルー出来る程度の差に留まってたな。
これ等から奏法ありきや方法論では無く、定番の少なくとも創始者達は表現主体で取り扱ってたのがお分かり頂けるだろうか。
ヲタ的趣味性の高さとしては寸分違わずに価値はあるが、実用と云う事になると醸し出された音から来る印象が最優先且つ殆ど全てなんよ。
本家クリソツを達成出来て得られるのは最高峰であっても物真似止まりで、それは決して無価値じゃないが「貴方の音」では無いので御座居ます。
だから敬意を表する引用だとしても例えば音はそのものズバリでも、奏でてる人は外も中も演り方も本家とはかなり違う位の方が良いんざんす。
それが又アブノーマルな独特のだったら未だしも定番と思ってるなら、必要部以外は極力異なってて且つなるべく本家とは別の独特さがあった方が良いしそうあるべきなんじゃないかな。
それを例示曲に当て嵌めて原版のニュアンスを必要としてたなら、↑の「オケのジャンジャンジャン」っぽい感じが出せればそれだけでOK。
改訂版!?の方のより一般的なのが欲しかったら、8分音符の刻みが連なり過ぎずに全部容易く分離して聴こえりゃそれで正解なん。
実際には上記等のはある程度は音色とセットになってっけど、それだって求めるニュアンスの都合で掛った制限なのよ。
だからもし本家のより歪ませなくてもワイルドな音が出る楽器だったり、それこそモノホンのオケの弦だったら歪ませたら却って遠のいちまうべ。
近回は定番だけに全集中で来ちゃったが、かなりソックリなニュアンスを全く楽器からして違うので出しちゃったりするのも奇特の内に入るんじゃないかな。
それが上手く行ったのが独自のスタイルとか呼ばれ、しかし元の経緯が↑なんだから少なくともその分合奏にフィットさせ易い筈なんだ。
<つづく>
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