音楽備忘録1098 定番と奇抜⓰
近年劣化本邦では奇抜ったら目立たせる為&サウンドの変形等ばっかになってるが、俺的には一寸オーディオと音楽の混同・勘違いにしか感じられない。
本来のサウンドヲタってのは非音楽限定で、それ等には法則性等に乏しいのも沢山含まれている。
そんなルール無用のもあるとなると、リズム・音程・和声その他諸々の縛りがある音楽じゃ並の方法じゃ全く対抗なんか出来やしない。
万一「音には無興味」で音楽だけに興味のある人でも居たらどうか知らんが、サウンド過依存奇抜って俺に大谷翔平の投げた球を全部ホームランにしろって位馬鹿げた話しなんよ。
悪気ゼロでも普段音楽人は「音楽に入ってる音」だけで考察しがちだが、世の中全体からしたら非音楽音の方が圧倒的に膨大に耳に入ってしまってるん。
それ故かつて電気力等で飛躍的なサウンド変形が不可だった頃の方が、音程とリズムをもっと魔用してたんだ。
それが尤も顕著なのがJazzや前衛で、だが前者はアドリブの都合で規制無しとしても突飛なのをやらかすのに限度があった。
後者は完全自由なのは良いが一般人の理解を越えちゃったのが多く、しかしリズムについては一時期のRockで少し冒険した他は意外とまだ手付かずなのが少なくないんだよねえ。
最も基本的なリズムフェイクとしては単に通常表のバスドラと裏のSnareを入替えるとかがあるが、そんな基礎的なのだって以前述John LennonのRememberみたいに部分的魔用なら応用範囲は無限に近くなる。
或は今では普及し過ぎて極当り前にしか聴こえないBeatlesのGet Back、けどチョイと分析するとBassが8分でGuitarの少なくとも強拍は4分ってのが実は一寸裏通りだわよ。
具体的にはあの様なストレートなRock ’N’ Rollでは、普通ならJohn(Guitar)とPaul(Bass)の刻み数は逆にするもんじゃんか。
まあ尤もウッドベースの時代はホントは演りたくても、Bassで8分連弾を強要したら殺す気かってなっちゃってただけかも知れんが。
この例はとても古典だし類例も少なくないから今じゃ何とも地味で目立たないだろうが、効果が薄れたのはファーストインパクトのみなのよね。
普通奇抜ってば真っ先にパッと入って来る物ばかりと思いがちだが、少なくとも劣化今本邦では「第一印象の為に盛っとく」って最も王道で当り前じゃん?。
それだとすぐ分かるのは良いが誰かと似通ったりもあるし、何より「奇抜の寿命」が極端に短いんだよ。
だから唯の「掴み」だったら後に残らなくても構わんが、その手のは奇抜っぽいだけでホントはちっとも奇抜じゃ御座んせんの。
尚且つ目先のディテール盛りに血道を上げ過ぎると、定番にしといたつもりの部分が何時の間にか侵食されちゃっててさ。
在り来りの奇抜(本人達だけのつもり)+誰も知らない定番!?みたいな様相を呈しちゃって、両者の落差が縮小するから唯でさえ半端なのを余計に全部纏めて弱体化させちゃうんだ。
これ等からもお利口さんだと薄々既に気付かれてるかもだが、如何に然も無いアイデアや偶発の中から逃さず抽出出来るかが鍵を握ってると思うんだ。
サウンド的には脳内合成より実践あるのみで、俺言い「気紛れな手」とかは既成概念の影響を受け難いからねえ。
その点打込みオンリーの人は少し気の毒だが、だからこそサウンド過依存ってのが真の奇抜には不向きなのよ。
でも意図的にやったタイミングが変とか音列が変なんてのは、楽器種や演奏が人力か機械か等一切不問ですぜ。
けどメカ的側面での自前進化には設計・製造技術が必須なんで、もしそれを持って無いなら結局は人力部分でしか稼げんのよ。
しかもスキル持ちで折角素晴らしいアイデアが浮かんでも、それを可能化する部品が無きゃ強制棚上げ決定。
つまり機材依存って確実性には勝るものの、新規の余地はかなり狭いんだ。
それに対し人力の偶然頼みは非効率極まりないが、当事者の体力や感性以外に横槍を入れて来る様な制約は無い。
<つづく>
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