音楽備忘録1057 定番と奇抜➎
残念乍ら老いた上に趣味が古いのは勘弁して貰う代わり、公開からの経過時間が長くても色褪せなかった処が売りのつもり。
でなるべく色々頑張って思い出すから宜しくだうぞの、曲名-作者若しくは演者-アルバム表記で。
1.Remember-John Lennon(’70- John Lennon/Plastic Ono Band)
SE(効果音)は曲終りの爆弾炸裂だけだが、シンプル且つミニマムアンサンブルな上怒りの力強さを除けば淡泊だ。
からそこそこの落差があるのと、そんな結末の予測がとても付き難いんじゃないかな。
しかしこの曲での「仕掛け」の真髄は↑では無く、リズム拍の表裏が入れ替わって聴こえる処だ。
決して如何にも売れそうとか万人向けのキャッチ―なのでは無いが、俺言い「カウントヲタ」以外なら誰が耳にしても
同じ疑問を抱かされる部分が真のポピュラーだと考えている。
因みに「カウントヲタ」とは理論分析ヲタの一種で、ドラム講師の従兄等の場合は仕事上必要である程度はそう成らざるを得ない。
が自ら奏でる気が無いとか評論家でも無いのなら、私的にはそんなのより作者・演者の気持ちの方へもっとフォーカスし
たらって思うんだ。
解析出来てちっとも悪かないし個人の自由だが、どうしてそこでそれを等の動機の理解が足りないと折角の知見の価値
が下がるのは間違い御座居ませんぜ。
そりゃまあもっと突詰めりゃ独自解釈が許されるのも音楽だけど、承認要求0%でわざわざ大衆へ公表したりゃせんだ
ろうから。
2.Owner of a Lonely Heart-Yes(’83-90125)
別項で既に提示した気もするがLo-Fiを逆手にとってSE化した部分を、もっと掘っとこうかね。
その頃の電子音源で主にサンプリングは、達人が奏でてちゃんと録られたのと比べると明確な劣勢があってさ。
大した事無い演奏とチープ目な機材で録ってりゃ、何とかそのままでもギリギリ融合させられたんだけどね。
だから俺みたいなのだってそれなりに腐心してて、大枚叩いてKORG DSS-1を導入したものの活用率は低いまま
に終始しちゃった。
その点彼等はプログレ出身で弾く以上にシンセの使い方に長けてたからこそ、あんな方法が出てそれを実用化出来たん
だろうなって。
ってのもサンプリング利用ので生の方を大々的に加工してるのは他に記憶に無く、尚且つHi-FiとLo-Fiもと丸
毎全部がハイブリッドってのが凄かった。
故に登場時のインパクトも中々だったが、それ以上に評価して今更こんな処へ出してるのは経年劣化とほぼ無縁な処な
んざんす。
他のだと↑とは全然別系統のだがTVドラマ「あぶない刑事(デカ)」のサウンドが、私的にはサンプリング併用では印象
深かった。
Yesより数年後のではあるがブレンドの点で当時レベルでは最上の口で、だけど今になるとGSやトレンディドラマ
みたいに良くも悪くも時代色が濃厚になった。
流行歌としてだけならそんなのもアリだろうが、音楽って聴くのは数分位で終っちゃうのに作るのは下手すりゃ何十年
も掛ったりするじゃん。
せやさかい社会現象とか時代の象徴迄売れりゃ良いが、そこ迄行けなかったら後年に恥ずかし目のレパートリーを増や
すだけになったりすんじゃねっとね。
私的残念例としてユーミンの真夏の夜の夢に犠牲になって頂くが、特に最後の方でのサンプリングオケヒット連発はも
う今聴くとお腹一杯で勘弁だ。
<つづく>
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