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2022年7月20日 (水)

音楽備忘録1069 定番と奇抜➑

手加減命なんてったら非職人気質の人には苦痛と感じるかもだが、デジタルので計算に基づいて設定するのだってどうせ手は使う。
一応両方を一定以上体験して来たのからすると、労力だけの比較ではほぼ同等だに。

デジタル主利用では安定と確実では有利だが、微調整して行くプロセスが分離させなきゃなんない方が多数派な分時間が倍掛る。
それに対しアナクロ手加減は手が達人にならないと不安定極まりないが、リアルタイム調整が利く面では同時進行が可能だ。

なので使い分けしてくのが得策で、大雑把な設定で所望が得られる際はデジタルの方が楽で早い。
但しそれを実現するには少しは理論と計算が必要なんで、どんなに偶然で構わないと思ってもそれなりの学習が要る。

そして偶然の幸運を真に有効化させるにはどんなにテキトーな気分で設定したとしても、逐一その値をメモっとかないと折角の再現性が台無しになる。
こんな作業プロセスでは人の性質次第じゃ醒めてしまい易く、感覚を直感で実現するのには少々不向きな面が否めないのだ。

と言いつつかつてデジタルが自分の中で新参者と感じてた間は、仕事の確実性も鑑み↑みたいにロジカル思考主体で暫くやってたんだけどね。
それで最も窮したのは「お好きに」となった際で、好き嫌いって必ずしもスペックとか理屈通りにはなってないじゃん。

これって正に不条理の典型ではあるが、音楽って一面で非現実でも構わないから許されるんだ。
決して古いのを勧める気は無いが、「音だけ」だから今大昔のを鳴らしたって実害無く済むんだよ。

公道を走るバスやトラックが、昭和の途中迄のみたいにどれも煤煙もうもうじゃ困るがな。
これからすればどれだけ活用するかは別としても、固有の特権は知っといた方が良いと思うん。

特に私的に着目してるのは模倣では無く、独自提案したのがたまたま過去に既にあったケースでね。(印象が似てるだけのも含む)
音楽でだってメロやコード進行だと著作権でハネられるが、ギミックサウンドに関してはそれが少ない。

そして一段と声を大にして言っときたいのが動機で、手法が一緒になっても動機の細部迄完全に一致するのは稀なのではないかって処。
これがデジタルの設定だけで済ませれば同値になる可能性もそこそこ出て来るが、リアル手加減が加わるとそこには僅かでも心理的影響等が及ぶもんだ。

だからって聴き手がどう捉えるかはこちらから指定出来ないしすべきでも無いから、対外的には必要に応じて真似しましたとか引用させて頂きましたと一応答えといたりもあるけどね。
けどそれはあまり真剣には聴いてくれないとか鈍い人向けのプチリップサービスで、例え不充分だったとしても全く同じ音にはなって無いのが殆どだ。

その中でパーソナリティが出易いのが本人のリアル手加減で、登場時のテクノには目新しさの他に敢えてパーソナリティの呪縛から開放されたいなんてのもあったと思うんだ。
唐突だがウチの従兄のボカロ嫌悪派も自前で偽女声で歌えるのと関係が結構ありそうで、そうじゃない並の男で女歌ものをやりたくてでも歌って貰える女性が居なくてボカロも無かったら万事休すだ。

只最終的にはボカロのままで満足出来ては危険な気もするが、曲や歌がある程度以上具体化してないと余計分かって貰えないのは確かだからね。
この様に意図的になら個性を殺すのも一興だが、少しでも他人との違いを持たせたかったら何しろ自分の手等でリアルに弄るのが最短コースなんすよ。

<つづく>

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