音楽備忘録1030 Rockでのポピュラリティとオリジナリティの問題①
Rock黎明期には不可能だった多重録音から今じゃボカロ活用で完全打込みも可能となって、その面からは誰でも何でも自由に創作が出来る様になった。
のにオッサン(俺)としては↑の進化と楽曲やパフォーマーの質が、特に日本ではどうにも反比例してるようにしか感じられない。
今迄にも折に触れその原因となる可能性のあるのへ言及して来てるが、少なくとも大手系のだと結局は有能なプロデューサやディレクターを喪失したからじゃないだろうか。
昔だって消極的過ぎてご機嫌伺いしか出来ないのとか、積極的過ぎて勝手に自分個人の作品みたいにしちまう輩は居たけどな。
でも過半数は必要条件とか知恵を授けるのを主としてて、○○サウンド(プロデューサの名前)等と謳ってても今のとは相当毛色が違ったんだす。
そりゃ人間のやる事だから好み無添加ってのは少ないが、そんなのより何かの価値観に対して一定以上の水準に持ってってるのが核心だったんだ。
さて少し戻って多数派のプロデュ・ディレさん達は何処に価値があったかったら、トータルでの作品クウォリティが紛れも無いプロのだった処でね。
かい摘むと買い手が払った額に相当するだけの「楽しめる箇所や量」が足りてるかどうかって話しで、だから限度はあるにしても今本邦みたいに装丁だけ完璧なんて事ぁ無かったん。
この項ではその具体内容を個別に掘ってこうと思うが、最初はミスについてだ。
基本的には今昔問わず「プロ=ノーミス」が不文律には違いないが、音楽での正解は数学はおろか国語のテストより固定していない。
なので素人耳で「ん?今の何か怪しくなかった?」なんてのだけで判断しては愚ってもんで、極論すりゃどんなに酷い稚拙なミスがあっても聴くに耐え得るかみたいな方が鍵を握っておるのじゃ。
杜撰大王流では素人の感知し易いミスの残存したままのを、クウォリティ次第で「勇敢なリリース」と唯の失敗に分別している。
さてどうして又もやミス案件に固執してるかってば、人が満足出来るのって理論的なミスの有無とは一寸違ってっからだ。
生活必需品とか安全装置とかだったらオプションだって多い程嬉しいけど、基本機能が確実に働いてくれなきゃ役に立たんし不安で仕方無い。
つまり如何に「失点が少ないか」で勝負してる様なもんで、しかし嗜好品でもある音楽では失点より獲得ポイントの方が大事なんすわ。
大した美人でもイケメンでも無いのに何故か妙にモテる人なんてのと同類で、単に理論的な粗を完全駆逐したいならもう曲や詩からして今更人間なんかが作ってる様じゃお話しにならんとです。
処がそうして作るとホントにオモロイのとか長持ちするのってちっとも出なくて、例えばけしからんが他人の失敗を笑うなんて心理は誰にだって少しはあるからなんじゃないかな。
かと言って笑う人の意識には必ずしも悪意なんて無く、単なる条件反射みたいなのだけで敗者の気持ちに迄気が及ばなかったなんてのはありがちやん。
↑みたいのが正に不謹慎の1つの典型だろうが、汚れ無き者程眼前の滑稽に素直に笑えるってのも確かっしょ。
只直にその人の人格に影響する様なのだったら、感心しないし今だとアウト。
だからこそ失敗しても害が他のより格段に少ない音楽では、それを外して考えるのは勿体無いんじゃないかな。
っと言っても聴き手に過負荷となり得る汚音色・音質は言語道断で、近年本邦の特に大手系でこれがあべこべになってるのがオッサンはどうにも許せんのよ。
メロ・ハーモニー・コードとかだって良否は勿論あるが不協和音等を不適切乱用しない限り、これ等はどんなに酷くたって只下らんと評価されないだけ。
でも音自体の悪さはそれをもう遮断しない限り、必ず誰かの耳や神経を傷め付けるんだからよ。
<つづく>
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