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2022年5月18日 (水)

音楽備忘録1007 電気楽器の出力インピーダンス➄

再三の念押しになるが筆者は決してローインピ否定派では無いし、一時期は頻繁にこれからだって適してると思えばローインピも使うだろう。
だが「電気楽器の表情の癖」等としては別物との認識が要ると考えてて、尚且つ方式的特徴が顕著なのはハイインピの方だってのを是非周知して欲しいんだ。

と言いつつ今回は敢えてローインピ信奉者へ助け舟みたいなのを出してみようと思うが、決め手になるのは「常時アクティブタイプ」(つまり常にローインピ出力)であるかどうかだ。
別項で掲載中の預かり品整備の中でエレキBassにそんなのがあり、そいつはPUの他アッセンブリ全体がbartolini製のセットになっていた。

この様な設計のは絶対値としてはらしさではハイ仕様のには及ばないが、設計主想定がパッシブのPUでローにしてるのとはそこそこ違う。
元々の設計思想が逞しさとかよりゃ美しさへ振ってるとは言え、俺言い「相手を選び過ぎる表現力」しか持たせられないのでは汎用性に難が出過ぎる。

そこで音質自体は兎も角強弱や音色変化の巾等については、なるべく一般的なローの淡泊さが露呈しない様に作られてんだ。
のでハイインピのマイブーム中!?でも多分無理にハイ化すれば劣化の方が大きいだろうから、そんな設計のはローからハイへ変えようとは思っていない。

理想としてはハイのローインピのより豊かな反応や表現力のままで雑音を減らしたいが、残念乍ら現時点でそんな都合の良い話は存在しない。
でこの先道が二手に分かれるんだが1つは多少の淡泊さを容認して常時アクティブタイプにするのと、もう1つは例えばSingle Coil音色のハムバッキングPU等を利用するってのだ。

俺が常用してるリッケンみたいなのだと音色存置タイプハムバッカーが未出だが、昔に比べると随分種類が増えたからね。
しかもローインピでもSingle Coilのままのは確かに雑音耐性は上がってるが、運悪く拾ちまったら↑と違ってそれをキャンセルしてくれる機能は無い。

なのでもし超ワイドレンジ化の為にローインピにしたいんなら、先ずPUがハムキャンセル機能付きのにしとくべきなんじゃないかな。
近年の常時アクティブタイプはほぼ当然の如くそうなってるが、古いのの場合は一応確認が取れてからの方が良いかも。

そして私的には更にそれ以前に吠えときたいのが、PUやコントロールのキャビティがキチンとシールドされてるかだ。
これ電気楽器界特有の悪癖典型の1つってなもんで、ローインピのですら音響機器で回路部をシールドしきって無いのって雑音を気にするのだと他じゃ滅多にありゃしない。(確かにハイのの方がより必須ではあるが)

因みに実用上問題になる事は必ずしも多いとは限らんが、ローインピっても電気楽器のは概述スピーカみたいな俺言い「真性ロー」には全く及んでいない。
故に電気楽器の程度のロー位じゃ、原理的にシールドの方が遥かに効果が大きいんですわ。

要は雑音耐性には優先順があって、シールド→ハムバッキング→ローインピとなってんのさ。(実際にそう云う順番で進化して来てるね)
別に公道とかじゃねえから追い越し禁止とかねえが、幾ら抜いても簡単に抜き返される隙だらけじゃ勝てねえぞって話しずら。

<つづく>

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