音楽備忘録1012 中古楽器 体験的実情編⓫
今日のお題本来なら整備の苦悩編での方が相応しいが、現状殆ど手付かずなので先にこっちへ全体の感想を記す事にする。
例の預かり品の続きでドラムマシンが4台もあったんだが、どれ1つとして正常運転出来なくなってたのには少し驚かされた。
元々状態不明で駄目だったら廃棄OKって条件ではあったけど、その中で新しい方の1つ位は少しは動くと思ってたんだけどな。
電子系のは以前から長く休眠させたりすると接触不良等で不調を来し易いのは体験済みだが、折角電源は無事入るのにどれもマトモにゃ鳴らなくなってるとは。
恐らく最大の主因はSW類の接触不良とかだろうが、目に見え難い不具合の出易さは電気楽器等とは段違いなもんだわね。
さてその内訳はっつうとKORGのが3つで年代順にKPR-77(’83),DDM-110(’84),DDD-5(’87)、あとの1つがBOSSのDR-220A(’86)。
この内頭のKPRだけがアナログ音源で、他は全て12bitのデジタルサンプリングだった。
私的にはここからがそれなりに貴重と思ってるが、常識に反して新しい目の程状態が悪かったってのがね。
って新しいったって最大でたった4年の差、経年40弱からしたらそんなの関係あるのかって位なんだけどさ。
それが最も軽症にして最古のKPRの不具合は半ば必然的に経年なりのガリ等も含まれはするが、何らかの理由でテンポが異常に速い領域だけになってた処。
当然このままでは使えも売れもしないので要修理ではあるが、内部電子回路のディスクリート率が高いのと運良く回路図が手に入ったから現時点では治癒の見込みがある。
それに対し他の3つはプリセットパターンの演奏すら出来ず、DR-220A以外は所謂service munual(大抵は回路図も付属)の無料入手が不可だったから道は途絶えたと見て良い。
ヲタの一部には半端な12bitサウンドを欲しがる者も居るらしいが、そんなお拘り氏には完璧に近い状態じゃないと見向きもして貰えないだろうな。
処で少し前に3連載した電子楽器の選び方でも述べたが、音色ってのは時間が経過する程その影響が大きくなるんだとここでも痛感したよ。
今やPCやスマホで16bitサウンドがいとも簡単に無料で得られるとなると、Lo-Fiを狙うにしても12bitは半端でイカンどす。
どうせならFairlight CMIとかファミコンのみたいに8bitの方が潔く、俺所持のも含めかつて半端な12bitが普及してたのはコストが最大の理由だ。
何せ演算量が16bitは12bitの16倍も多いんで、一般普及黎明期ではこの差が全てに大きかったん。
当時としては特にサンプリング物だと12でも8よりゃ遥かにリアリティがあって、耳が今程慣れて無かったからか12と16の差が価格差に見合わなく感じてたのは多分俺だけじゃない。
けれど今になってみればどうせバーチャルにしたって12じゃ偽物過ぎで、それでいて過去機の殆どは全くLo-Fi意識を持って無かったからねえ。
却ってちっともDrumっぽく無くても、記事中最古のアナログ音源のの方がまだ存在価値が残存してると実感させられたんだ。
個人的にはデジタル機器はジャンクの取れ高が悪いので微妙で、カスタムIC・LSIは他にほぼ転用が利かんからねえ。
かと言って非汎用デジタルのは確認取れ済みの健全部が無いと、ジャンクでも捨て値且つ買い手が付き難いからバラすしか無さそう。
<つづく>
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