音楽備忘録1019 電気楽器の出力インピーダンス⑧
引き続きハイインピに依る変化の深層を掘ってくが、基本的にはアクティブ回路の「電気的余計な影響排除能力」が持てないからだ。
具体的にはボリウムを弄ってもトーンポットを弄っても、それ処かPU SWを切替えただけでもその影響がモロに伝わるとね。
アクティブ回路(つまり増幅器)が間に入ってれば入力が設計範囲内の変化だったら、出力インピを一定に保つ作用をしてくれる。
ので普通のステレオではボリウムをどんな位置にしても、意図的に変える機能が付いて無きゃ音色には一切変化は無い。
のがパッシブエレキだと一寸絞れば途端に籠り出したりするのは、出力抵抗値が大胆に低下するからなんだ。
とは言え電気楽器Ampの多数派は高域再生限界がオーディオよりかなり低いんで、実使用上はそんなに気になる程じゃ無いケースも少なくない。
そうなるのには人側の「意識の変化」のアシストも大きく、楽器の音量を変える時ってって単純な大小の他に目立ち度等も変化させたいとかが少なくないからだ。
極端表現すりゃ「聴こえ過ぎたら困る」→「少し聴こえ難くなっても構わない」でもあるんで、却って音色も同時に変化してくれた方が助かる事だってある。
概述の如く昔のエレキPUへフロント・リアじゃ無くRhythm・Leadなんて呼称にしてたのがあったのも、倍音含有量(目立ち度)から用途適性を示唆する意味があった。
今の感覚若しくは昔でも俺みたいに我儘な奴からすりゃ、フロントの太いマイルドな音色でSoloを演りたいなんてのには反してるが。
でも実際に厳しいLive環境だと音色がどうのなんての以前に、辛うじて聴こえるかどうかで精一杯ってのも事実だからねえ。
わそれとしてPU選択で本件に最も大影響なのは、1つだけか2つ以上を選ぶかなのだ。
単独選択だって各PUのインピの違いがモロに出るが、複数選択って普通は電気的に並列接続になるんで全体のインピは大凡半減するんだす。
インピ半減ならハイエンドの出方は倍良くなるんで(飽く迄目安)、ミックス時が最もワイドレンジになるでありんす。
こっからがややこしくて済まないが、さっき↑ではボリウム絞って抵抗減ったら籠ったってのと逆で変な感じだよね。
その原因こそがインピーダンスでボリウム絞りのは出力抵抗値だが、今度のは「信号源」抵抗値と「何処で減ったか」が違うからなのよ。
これ以上は複雑過ぎるんで次回以降に譲るが、それ故同じPUに対してボリウムポットの抵抗値を大きいのにする程全開時は高域が良く出る様になる。
っと要するに夫々の状況がそのまま伝わる訳だが、そうするとPUのコイルとAmpの入力部での共振周波数も随時で変動する様になる。
ここでの共振周波数とは簡単には音色の癖と思えば良く、音程や倍音の種類等へ多彩な変化をもたらしている。
それが何時も都合の良い方へ働いてくれるとは限らんのだけど、表現の道具としては変化の量と種類は少ないよりは多い方が豊かにし易いんす。
もし音楽では無く何かの通知音だったら安定してるに越した事ぁねえが、お楽しみ用としては先が読めちゃおもろくないんとちゃう?。
差し詰めニュースの話しが曖昧じゃ困るが、人をハラハラドキドキさせるったらサーカスの綱渡りとかの方が…。
<つづく>
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