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2022年5月 2日 (月)

音楽備忘録991 電気楽器の出力インピーダンス①

ここでは折に触れ顔を出す正体不明!?のインピーダンス、非電気屋にとってはきっと面倒な存在だろう。
けれど雑音耐性や伝送性能の他にも音色等に影響があるんで、今回からは極力理屈を避けつつしかしもっと考えるのを推奨したい。

本質的には原理を把握してた方が望ましいが、かと言って理論偏重で「実際どうなるか」の全てが分かるもんでも無いんだ。
音楽ってピュアオーディオとかよりゃ遥かに結果オーライの世界だからこそ、そもそも最早古代!?のハイインピーダンスなんかがまだ一部では当然の様に残ってるん。

さて雑音混入や
伝送性能(主に所謂ハイ落ち)の面では明らかにローの圧勝で、電気・磁気的に恵まれて無い環境下では今や半ばローの一択かも知れない。
但しそれがホントに効力を発揮するのはPickupのコイル自体からロー仕様のの場合で、これは案外今でも選択肢が少な目だ。

それと個人的に業界常識で若干疑問なのが楽器の電子回路部のシールド処理の件で、インピのハイロー問わず「ちゃんと包んでる」のが少ない。
確かにスピーカケーブルのみたいな超ローになるとシールドの有無なんてほぼ無関係になるし、寧ろ線間容量(擬似的なやたらに細長いコンデンサ)に依るハイ落ちの方が気になる位だ。

でも電気楽器のってローってもMicやスピーカのと比べたら桁違いに高いんで、少なくともこの方面のニーズでローにしたならしっかりシールドしとくべきなんよ。
俺言い「裸のハイ」と比べりゃ非シールドでもローの方がマシだけど、電気楽器の大きな特徴に対してローには不利もあるんでね。

特徴が減っちまう以上は悪い方もより弱体化させなきゃ、損ってもんだと思うんだよね。
処で楽器のシールドに関して音色が変るからしたくないって都市伝説紛い(失礼)のがあるが、完全無関係では無いけど他部分の方が格段に影響は大きいんすよ。

これの詳細は後へ譲るが各所を微に入り細に入りに拘るのに罪は全く無いが、トータルでどうなってるかを見落してる方の何と多い事か…。
この際なんで「正しいローインピーダンス接続」を提示しとくと、上記の他に楽器⇔Amp間のケーブルとAmp等信号の受け側もロー対応のにしとかないと駄目よっと。

シールドケーブルを水道とかのホースに例えると、ローは太くハイのは細いのになる。
受け側のも上記に倣えば入口の間口広さみたいなもんで、これ等が狭いと折角大量に送られた信号を一度に全部は受止められなくなっちまう。

して耳に対して明確な程の効果は得難いものの、上記後者を実践してる人の随分少ないのが一寸気になって止まないんだ。
まあそれ以前に個人的には楽器特徴の都合で近年はローインピは少し否定的なんだけど、頻繁にLiveをしてた頃は不完全だがロー化も可能な自前改造なんかもしてたんだ。

因みに俺言い「親切だけど残念設計」されてるローのエレキでは、不完全状態での使用を前提とした設定も含められてはいるよ。
けどロータイプ最大弱点の電池寿命の問題が通常は避けては通れないんで、常時必要ではない限りパッシブに切替えられる様にだけはしてあった方が良いと思うな。

<つづく>

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