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2022年5月 3日 (火)

音楽備忘録992 中古楽器 体験的実情編➏

前回スピーカエンクロージャの木材の続きになるが、楽器系のでは集成材の使用割合は高くない。
後になってみてその方が破損トラブルに強いのが浮上したが、元の理由は重量と共鳴なのだ。

尤も破損に強いっても傷1つ簡単には付かないとかってんじゃなく、かなり傷だらけになっても音への影響が出難く運搬で大きく困ったりしないってだけだ。
現況尤も外観を保ち易いのは軽さと併せて樹脂で、けれど発振器みたいな単調なのじゃ無く音楽的な豊かな響きが得られる様にするのが超難関なんだ。

因みにかつてブームになったOvationのエレアコ、ボディは表以外樹脂だったからやはり深みや広がり感ではチープだった。
にも拘らず当時そんな材選択をしたのは過酷なLive環境への対応で、その後も何かの事情や条件が付かない限り木が楽器系の材料としては主流のままだ。

だば若干遅れ馳せ乍ら続いて生Pianoへ進むが、体験からの私的推奨だと音自体は勿論だが次点はハンマーフェルトの状態だ。
これGuitar系の人にとってのフレット摩耗度等と近似で、その費用以前に普通は自前での整形や交換が無理に近いから。

多分大多数一般は音以外は…これはかなり経験値が無いと詳細には分からないのもあろうが、全体の見た目と傷等を主眼にし易いよね。
実際本体も運送等付帯費用も高額だから心理的には杜撰大王でも同意するが、オブジェとしてではなく「音楽用の道具」としては外観は奏者にはせいぜい気分に位しか貢献してくんない。

確かに古い程内外共に消耗は多くなってるもんだけど、そのバランスはかなり差があるんだよね。
親の勝手な意向で無理に習わせようとして一般家庭で持ってたのだと、外に比べそんなに弾かれて無いから中の消耗は少な目。(単純な状態としては保守が行き届いて無いのが多いから残念なのも少なくないが)

対して前ユーザーが熱心な音大生とかだと扱いを周知してるから外は比較的綺麗だが、どう上手に扱ってても↑のフェルト摩耗だけはかなり逝っちまってても仕方無い。
鍵盤の破損を外観に含めるなら酷いのがありゃそれも困りはするが、88鍵の内半分がなんて事は先ず無いっしょ。

でもフェルトの方は余程たった1つの曲だけを長年ガンガンに弾いてたとかじゃ無い限り、88鍵の内大抵は少なくても⅔位は逝っちゃってるでげしょ。
この辺俺は今本邦って「欧米使い捨て文化の誤った模倣」からも来てると考えてて、使い捨てを考案した当時の状況にロクに目が向いて無いからにちげぇねぇ。

物に手間と維持費はなんでもかんでも必須って習慣が先にあって、豊かになって物が増えて来て手に負い切れなくなったのがスタートだったんじゃないかな。
こっちじゃ全部少しでも楽しようを目指してる風だが、本家では省きたくないメンテへの時間や経費を確保する方がメインなんじゃない?。

そもそもちょっぴり表現を変えて「インスタント文化」と銘打てば日本は始祖且つ不動の大御所らしく、紙の食器・割り箸・つま楊枝等使い捨てなんだって意識すら皆無で皆日常的にお世話になってるわね。
けど昭和の途中位迄は「先祖伝来品を死守」するのも並行して存在してたのが、片方だけどっかに行っちゃってんだ。

わ兎も角どれ位の期間持ってるつもりか次第で投資額を考えるのは当り前だけど、他の一般的な物と比べ「内部の状態変化は大きい部類」であるのを忘れるべからずなのだ。
新製時からハズレのだったらそもそもウッカリ買ったら大損だが、それ以外のは結局はお金の出入りのタイミングが選べるだけって感じなんよ。

<つづく>

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