音楽備忘録1000 中古楽器 体験的実情編➑
満を持して本件では主役のGuitar類へ進むが、っつうのも他のと比べて木に加わる負荷に一寸特殊性があるからだ。
中でもネック部の引っ張られるのって、基本未来永劫一方通行な処がね。
スチール若しくはフォークギター以降のはだからトラスロッドって助っ人が加えられてるが、その位置は弦に対して諸事情等から大抵は殆ど線対称にはなっていない。
もしそう出来てればネックの負荷を長さ方向の圧縮力だけに留められるが、極端に高強度な指板でも付いて無いと仮想線対称にすら中々出来ない。
まあそれでもロッドの介助がある部分は良いが、俺知りではネックヘッドの先端からエンド迄のロッドが付いてるのなんて無いかんね。
そうすっとヘッド部や指板よりブリッジ側には修正機構が無い訳で、当初からそれが設計に盛り込まれちゃ居るが問題になる事もある。(特にブリッジ側)
並行執筆中の苦悩編で記した如く複雑な波打ち等が生じてるとそれは厳しいが、指板の付いてる部分の比較的単純な反りならば直せる場合も少なくない。
↑に対しその外側ので多少なりとも不都合そうなのだと、ウッカリ見落して買うと大変な目に遭わされる事があるんだ。
ネックがボルトオンのならボディ接触部とそうでない部分の境界線の折れだとか、セット・スルーネックのでは仕込みの折れ(ネックとボディの角度)は小細工じゃ一切通用しない。
せやさかいホントは「後からだとどうにも出来ない箇所」の不具合に細心の注意を払うべきなんだが、自分で調整等一切しない人に限って見落とし易いから危ねえんだ。
調整の段階から他人に依存してると「そのまますぐに使えるかどうか」で選ぶのは当然だろうけど、調整や交換が可能な部分だけだったら多少不具合があったってその分かそれ以上に安くなってりゃ損しない。
のが逆のだと最悪半年程度で使い物にならなくなったりするケースがあるから、実際には一切自分じゃ手掛けなくてもリペアマンにでもなったつもりの視点だけは必要と思っといた方が良いんですわ。
そしてそんな視点って是又並行別項で述の如く、俺言い「躾期間」終了迄はやはり必要でね。
心理的にはまだ買って数ヶ月なんだから、メンテの手間や経費なんてまだ掛けたくないってのはご尤もですがね。
この点では中古の方が楽器として言わば成人に達してるのが多いんで、経年劣化や消耗度さえ余裕があったら却って買って暫くは手間が掛からないん。
それ迄とは全く違う弦を張ったりすればそれへのアジャストは必須だが、状態の安定度としては急いで作られた新品には遥かに勝ってるん。
これが木製でも家具類とかだったら僅かな変形に大した不自由はしないし、やはり作り立てならマトモなのだと傷1つ無くて美しくて良い。
勿論楽器にその手の美しさを求めたって悪かないが、音楽の道具として問題があったらその方が持ち主は草臥れるの請合いだ。
ので俺言い「本体に帰属する木部」の状態如何が選ぶ時の最重要点で、電子回路ヲタが部品転用目的でジャンクに手を出すみたいな趣旨が無いならココが全てと思っても過言じゃない。
そう言っといて↑のヲタ発想から概述の如く、部品だけ使えればと思って買った過去があるんだけどね。
最近又円安でその頃に近付きつつあるのはやるせないが、流通の差もあってか昭和の内は部品のバカ高さがもっと際立ってたんだよ。
それ処か扱い店僅少も含め入手自体が大変で、何しろWeb通販ってのが無かったからなぁ。
外国に高額な郵便か電話で注文するのからしてハードル高し(人に依ろうが…)だし、スペルミスや発音の悪さで伝える・訊くの段階から確実性が乏しい。
なので平成以降はエレキGuitar類で部品目当ては消失してて…、ってそもそも貧から買う機会がほぼ無くなっちゃってんだけどねぇ。
<つづく>
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