音楽備忘録996 中古楽器 体験的実情編➐
続いて打楽器の内今日は「木部を直接は叩かない物」から進めるが、大昔の国産超廉価品を除くと損壊事故にでも遭って無きゃ木部だけなら寿命は不問に近くなる。
寧ろDrum類だと金属部の方が遥かに深刻で、腐食・摩耗のみならず変形も音を変える事が少なくない。
常識レベルで個人が買える範囲のだと、天然古木の切り株をくり貫いただけの胴なんて夢のまた夢。
その裏を返せば木材は元々切り貼りの他に「変形加工」がされてるんで、少しひしゃげたのを修理で元に戻しても滅多に音色が低下したりゃしない。
のが金属だとぶつけて凹ませたのを形状的には叩き出し等で戻せるが、過半数は凹んだまま我慢しとく方が音の変化は少なく済むんす。
Cymbal製作の工程で音色調整の為にハンマリングするのの逆パな訳で、弄れば弄る程音の変わる率は上がるとな。
では木へ戻るが↑の大昔国産安物へ触れとくと、合板の経年での剥がれが楽器に限らずあらゆるので酷かったんだ。
もしそんなのだと一旦崩壊が始まるとほぼお手上げだが、俺も体験した胴とレインフォースメントの剥がれとかだったら割かし簡単に直せるん。
これからすれば木部限定なら怪しい若しくは雑な個人出品者とか超短期開設の店の以外は、そんなに心配しなくても大丈夫。
↑の具体内容としては胴の内側の画像が請求しても非公開の等で、或はひたすら欠点に触れず長所だけを延々唱えて来る様なのとか。
何も楽器と限らず売り買いではどれにでも当て嵌まる話しだが、ヘッドが非透明だとそのままじゃ「内側の重要性」が最高度なのに見えない・見られなくなる。
それが車だったらエンジンは見せませんったら明らかな故意になるが、悪意皆無でも同等な状況になる構造を持ってる訳さね。
又木の種類と好みの関係が薄かったら別だが、案外売る側が分からなくなってるケースも少なくない。
その際画像からの自分の見立ての方を信じるのも1つの手だが、それより先に面倒でも該当ブランドではどんな材を扱ってたか調べとくのがお勧めだ。
これは昔からの私感だがどうも日本って海外比だと、好きな物の為の学びが億劫がられてる節があって。
今だと一定以上何かに詳しいのは全部ヲタ認定みたいなのを恐れてるのか分からんが、道具を上手に使ったり手入れしたりするには情報とか知識って必要不可欠な部分が少なくないぞ。
と来て「直接叩かれるの」の方はやたら簡素な言及になっちゃうが、木琴やMarimbaみたいなのなら未だしも典型的なパーカッション系のではやはりそれ相当の消耗は覚悟しとくしかない。
金属製のだって柔らか目の材のだと同等以上で、けれど実用上すぐに問題になる様なのが必ずしも多数派じゃ無いけどね。
只Cymbalみたいに単体形成になってるヤツは部品交換での延命なんて不可能なんで、そんなのも含めた「総寿命」は使われてたらその分減ってても仕方無い。
とは言えタイプ次第で大幅な差があって、フルクラッシュされる可能性の少ないのだとそうじゃ無いのより気にしなくて済む。
そしてこれはビンテージ趣味の人になら消耗率の高いの程、大元とは「違う音に変わってる」可能性が高いのを示唆してるんよ。
っつうか体験からはこっちは音と価格以外何も気にして無かったが、そもそも消耗率の高いのは残存率:低・希少性から割高になるからね。
結果的に宅のでは太鼓は高経年の中古なのに、金物は新品になっちゃったよ。
極例では如何なる時も「ビンテージのバチ」しか使いませんて、万一居たとしてもそんなのとっても奇特でしょ。
<つづく>
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