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2022年5月16日 (月)

音楽備忘録1005 電子楽器の選び方③

では例示達人の残りを続けるが、ここでは敢えてStevie Wonderには触れない事にする。
彼はシンセではBassであんな自由に奏でたのの元祖なんだが、自由に扱う自体は最初のハーモニカから既にそうだったんでね。

何れ機会が訪れればその時にとして、ファンの方には申し訳ないがSteve Porcaroもサクッととっとと済まさせて頂きたい。
私的に彼の特徴と思ってるのは「Stringsみたいに使えるほんわかホーン系音色」で、単なる音色の系統の他にポピュラー系アンサンブルでは隠れた大きな特徴があった。

生のラッパだってホルンとかを優しく吹けばほんわか自体は出せるが、尖ったGuitar・爆音Drum・攻めたBassとご同行となると何吹いてるかが殆ど分かんなくなっちまう。
そりゃシンセで出したってエキセントリックな音色の程突出はさせられんが、生のみたいに完全に埋もれるのは回避出来ててさ。

普通は目立つ部分でシンセじゃないと出せない方に気が行くのを、逆に活用してた処を俺は評価してんだ。
弱そうだけど実はそこそこ強い音って、中々他の楽器じゃ出すの難しい。

そして敢えて一般にはレアであろうChris Jasperを本命とてして綴るのは、黒人系Soul出身グループでホーン不使用アンサンブルだったからなのだ。
音色的には露骨な代用のは一切使わず、それでいてホーン入りのよりもっとFunkyにしてたのって今でも解析し切れないよ。

俺は未だにTower Of Powerのホーンへの憧憬が捨てきれずに居るが、良く考えると音色だけじゃ無く特別上手いのが集結してないとああはならないんだけどね。
ついせめて音色のエッセンスだけでもって執着しちゃって、でも実際は遥かに及ばない半端な音色になっちゃったりしてて…。

それで今改めてJasper氏の音色を聴き込んでみると、幾らもラッパっぽいのは無いけどどれも音色がかなり高品位だった。
音色のみならずホイールだってそれなりに上手に駆使してるが、全体傾向としては前回Jan氏とは逆パなのかな。

あのこんなタイミングで言うのも何だけど、俺って根では特に黒のが好きとかそう云うのは別に無いんだ。
にも拘らず黒系で結構心酔してるのが多いのは、ムードの素晴らしさに図抜けてたからなんだ。

The Isley Brothersは人種やジャンル以前に曲のクウォリティでやられたが、アンサンブルのムードの点では曲以上に孤高と感じられてね。
ムードってば最初に気に入ったのはAl Greenの居たHi-Recordsのだが、こっちは音質的にはLo-Fiだからそれが嫌な人には駄目かも知れない。

自分でも楽器とかやる人だったら、もし彼等が貧じゃ無かったらって想像も利くだろうが。
この件体験的には惜しいもんで、何故か最高のムードとHi-Fiって中々共存しないらしくって。

この面でIsleyとJasper氏の音色ってのが、私的には例外的最高峰に位置してんだ。
本項例示達人の中ではシンセの常用は早い方じゃ無かったし、奏法も音色も独自開発のは多くないんだけどさ。

流行とか時代性抜きで音色評価した場合、彼のが最も今何処かに加えても問題無い感じがすんねん。
それできっとHip Hopの「元ネタ」にもなったんだろうが、だから新旧や珍しさより電子でも楽器だと「音の良さ」が最重要なんじゃないかって…。

<ひとまず終了>

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