音楽備忘録988 中古楽器 体験的実情編➎
本日は木オンリーとどんどん細分化してるが、そんなに生物学的には掘らない(正しくは掘れない!?)から安心せい。
先にどれにも共通なのから述べ、その後各楽器毎の固有案件って流れで進めさせとくれ。
音に関わるのではスピーカや入れ物以外では所謂集成材はあまり使われないんで、変形や剥離等以外はあまり心配が要らない。
しかしなまじ「目に留まり易い変化」をしないが為に、特に初期段階の変容を見逃し易いのが難点だ。
これの変形の場合全体が微かにひしゃげたとか剥離のなら中間部だったりすると、大凡のシルエットは殆ど変わらないもんね。
加えて不具合部が影になってるのも少なくないんで、状況把握に他の通常のより視覚に依存しないのがコツになるかも知れない。
んでそれが家具とかだったら強度と見栄えが及第してりゃそれで良いが、音に関するのになるとどんなに美麗でも音に劣化が出る様なら精査しなきゃならんのが独特か。
そうなる原因の多数派としては極端な含有水分の変化とか、板状のだったら見えない裏面にクラック(ヒビ)が生じたなんてのになる。
んでⅡで↑の如く普通の状態では見られないのも少なくないからこそ、先に音を通じて把握するのが余計大事になって来るんすよ。
体験的には材の薄さと柔らかさ等から、アコギボディのブレーシング(力木・梁)の接着部剥離なんてのがあった。
これが最高運だった場合はサウンドホール経由の偽内視鏡手術的な方法も不可能じゃ無く、非正規ではあるが何とかして患部へ接着材を流し込めればそれ以上の悪化位は防げる。
内容的にはレッキとした魔修理に分類されるものの、分解・再組立てはネジ止めとかじゃないから廉価品だと工賃の方が高くなるんでね。
雲行きが怪しくなり掛けたのでこの辺で次へ行くが、ここから個別案件で先ずはオーディオスピーカのエンクロージャ等に頻用されてる集成材(パーティクルボード等)だ。
年々接着剤の性能向上等で崩壊し難くはなって来てるが、筋が通って無いだけにやはり欠けたりはし易い。
ドカンとぶつけてもパカッと割れたりしないのは助かるが、その場所が箱の角だったりするとかなり簡単にその部分はバラバラの粒状になっちまう。
こっち方面で注意の要るのったら保護の為に大抵は別の表面仕上げ材が貼られてるが、なまじ丈夫な印刷シート・合皮・パンチカーペット等で包まれてる分内部状況は把握し辛い。
角だけとか程度なら全体強度や形状には無問題も、音となると大袈裟に云やミクロマラカス(そんなのあるのかよ?)を抱かせてる様なもんだから無事で済むとは限らない。
とは言え大した事には滅多にならんから、強度面に問題無かったら接着剤でも注入して固めときゃ良い。
けれども全く知らずに居るとあちこちのネジを締めたり、散々色々やってもって事はあるかもよっと。
処で楽器系ではキーボード等の外装板で昔はかなり使われてたが、音に影響する事は滅多にないからほぼ見栄えだけの問題だ。
但しだからって↑の表皮も欠けたりめくれたままにしてっと、据置き固定なら未だしもケース内に粉若しくは粒子がどんどん溜まってく。
幾ら汚くても平気ってもそれが万一機器内部に侵入すりゃ、やっぱり無事では済まなくなるから完全放置はヤバイのだ。
<つづく>
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