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2022年4月 9日 (土)

音楽備忘録968 真空管サウンドの実際➐

世間一般での真空管サウンドの長所はナチュラルさ柔らかさとかで、欠点は明瞭度とか雑音の多さだろう。
この内今回は球の明瞭度の「真実」へ迫ってくが、石と比べると印象と実際の落差の大きいのにご用心なのだ。

球の第一印象では最近の石のみたいに細部ディテールは聴こえて来ないが、暫く前に改めて聴く方で頑張っても全く駄目なのかを意識して試してみたんだ。
すると絶対値的には確かに石には及んで無かったが、完全にボヤけて溶け込んでたり聴こえなくなったりはして無かったのよ。

再生周波数帯域が不十分な初歩機とかだとローハイのエンド部ではそれが原因で減ってたが、そんなのでも帯域の影響を受けない範囲では量の減りや解像度の劣化は実は殆ど無かったわさ。
只「目立つ様に」弾いた・録った・混ぜたでない物は、親の影からこっちを覗く子供みたいになってただけでね。

今の流行りとかからするとこんなのより最初から全部鮮明なのが好まれはするだろうが、今主流のって聴き手の自由もあるとは言え作者や作品の意図からすると改変してはいるんすよねぇ。
って若干迷惑そうな言い回しなのも、今日はそれでも良いやと思っててもナチュラルな音に変えられないからなんよ。

ならば自衛策で俺言い「カチカチ山君」を想定した音創りをしとくってのも不可能じゃないが、将来又流行りのサウンド傾向が変る可能性はあるし万一球ので聴かれて「何だホントはこんなヘンテコだったんかい」とは思われたくないじゃない。

これ等からしても案の定癖があったのは明瞭感に溢れた石の方で、一聴トロイだけと感じられたりする球の方が遥かに汎用なんで御座居。
とは言えカーステやスマホ等では環境的に球を使うのはとても困難なんで、自ら開発・作製にでも乗出せないとその様な場面では諦めるしかない。

では石のは音色に適した用途が無いかったら、かなり限定されるが皆無では無いと考えている。
それが前回迄述の検聴用途で、特に余計なのが入って無いかだけの確認だったら寧ろ好ましい。

ターゲットが不要雑音であれば音色もヘッタクレも無く、どんなに目立たなくても可能なら無くせるに越した事ぁ無いかんね。
音って聴き手や再生環境で幾らでも違って聴こえるもんなんで、バレたらバレたで構わんの以外は極力検出しときたいんだ。

尤も球か石か以前にスピーカよりヘッドホンで聴く方が効果的だし、最終的には少なくとも一度は球ので聴いて確認しないと保証に足りない。
無くすのが無理で減らすとか目立たなくする事になった当初はそのまま石ので良いが、過忖度癖強カチカチ君が映えさせてくれるのは雑音だけじゃ無く丸々全部だ。

実際より他の音が目立ってくれたお陰で、あたかも雑音が目立たなく出来たと錯覚させられる可能性が残る。
又ここ迄のだと球に明瞭度は無縁かの様になってるが、それなら電気楽器で球を使えば石のより必ずボケる筈だが実際は寧ろ逆。

一体全体どうしてそんな不可解な現象が起きてるかったら、ホントに目立つ様に弾いて・録れて・調整されてるヤツに対してだけ加勢してくれるかの様な反応をするからなんだ。
そのメカニズム等は毎度で次回譲りとするが、好み不問で石の弱点へもっと注意を払うべきだとは思うのねん。

<つづく>

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