音楽備忘録981 スピーカのサイズ➍
今日は正しい判断の為に小ささの効能から行っとくが、敢えて専有面積以外のから記してこう。
現代オーディオではフルレンジ1発ってのはレンジを稼ぐのが大変なんで、大抵はユニットが2・3個付けられている。
その際口径が大きくなる程中心間距離が増えるんで、近くで聴いてると音域次第で「出て来る場所が違う」のが気になったりする。
ので特に大きい方のヤツ(ウーハ)が小さい程軽減されるが、多少なりとも気になるならどんなに小さくしても同軸タイプにはとても敵わない。
とは言え極端に近距離でとかバッフル板(ユニットの付いてる面)に対して斜めになったりしないなら、小ささはそこそここの音像定位に貢献してくれる。
又近隣への磁石の磁束漏洩も小さい方が有利で、今はブラウン管はほぼ使われなくなったからその意義はかなり薄れたけどね。
磁石の強さ・大きさは出せる音量等に最も左右されるが、小口径→振動板が軽くなる分少しは小さく軽く出来る。
但し原理に逆らって口径の割に低音を出そうとすると逆転するので、オーディオ系でこのご利益にありつけるのは低域をサヴウーハ等に全依存可能なシステムの場合に限る。
これ等より私的に最も有利と思われるのが「向き」で、置ける場所の増える他に何処かへ金具等を介して取付けるのでは圧倒的なものがある処。
聴者に正対させるのに左右方向だけなら置くだけで済むが、上下方向に傾けたいとなるとそうは行かない場合が出て来る。
今時はスタンドや吊金具自体は種類も豊富で万全だが、壁や天井等がどんなのにでも対応してるのは稀。
結果的にウーハが30cm以上のスピーカシステムでは、床上とスピーカ箱間に適切な高さの台を噛ますのが主流となっている。
その台を棚で賄おうにも現行本邦主流の木製のでは奥行きも強度も大抵足りなくて、かと言って金属系のは共振等の面で選定に慎重さが要求される上高価だしねぇ。
尤も「スピーカは置けさえすればそれで良い物」って考え自体が、本来は問題の元凶なんだよね。
これがPCのLCD画面だったら大抵誰でも向きも角度も合せる認識があるのに、一応聴こえたからってスピーカだとおざなりにするのは一種の差別ってもんですぜ。
…と俺はずっと思ってっけど多勢に無勢じゃ仕方無いが、「小さい程向きを合せ易い」のだけはもっと浸透させたいと考えてるよ。
例えば貸間に住んでると天井や壁にネジ穴開けられなくても、手持ち家具に保持金具を付けても軽いのだったら行けちゃうよ。
個人宅では僅少で店舗等だとそこそこ実例を見掛けるが、相手が机とかだったら引っ越しとかをしてもそのままで行ける場合が多いからお得よ。
ってな事って俺が現代主流小型スピーカに否定的なのは、それ自体ってよりゃ使い方使われ方が今一気に入らんだけなんだ。
一般庶民感情としては金具類レスでも聴こえるのに、そんなの追加購入したら金も手間も増えるから面倒なのは分からなく無いけどさ。
性能をロクに引出せない使い方で満足出来るなら、もっと安いのでも良いんだから勿体無いのよ。
中途半端な倹約って、気付かぬ部分で浪費になってんねん。
<つづく>
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