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2022年4月24日 (日)

音楽備忘録983 RockのスタンダードⅡ㉙

シックなBalladeでも無きゃRock Bassはギンギラギンでもへっちゃらなのに、何故音色都合でもミュートのニーズがあるかの補足から。
に際し補遺も兼ねBassの歴史を、番外編として少々。

Rockでは歪むのさえOKなんで全体の倍音量が多目になるから、例え低音命のBassでも下さえ出せてりゃ良いとは行かなくなった。
それもあって倍音を出し易いRound弦がデフォになったが、その代りFlat弦より太さを出すのは大分苦手となっている。

物理的解析で行くとアタック音には好都合になったが、Decay音には不利に働いてんの。
ビィーンとかギィーンのアタックは「ビ・ギ」なので、ブゥーンとかポォーンの「ブ・ポ」より目立って好ましい。

がアタック音が「終わった後」はRound弦のは「ィ―ン」だから低域成分少な目
で、Flat弦の「ゥーン」や「ォ―ン」には到底敵やしない。
理想としては例えば「ガォ―ン」なんて鳴ってくれると良いんだが、残念乍ら今の処そんな風に都合の良いのは存在しない。

この件楽器の流行の歴史を眺めると良く表れてて、Rockが晴れて主役級にのし上がった頃がリッケンベースが最も持て囃されてた時期だった。
これって実は大いに訳ありで当時はまだFlat弦がデフォだったんで、どんな弦でも比較的派手なアタック音が出せるのが貴重だったんだ。

けど類型が他に出て来なかったんで、やっぱずっと同じのばかりじゃ普通は飽きて来るよね。
それに加えどんどん歪みも深くなってったりすると、前より余韻部にも倍音が欲しくなって来た。

等で結局Round弦がデフォになって今に至ってるんだが、幾ら派手になったったって全員じゃないし全曲じゃ無いよね。
つまり有事に備えてRound弦にしといたってなもんで、欲しい時に足りないと困るからってだけなんすわ。

今時はフレットレスやウッドBassも弾くんじゃないと、そもそもFlat弦に触れる機会が先ず無いから何だけどさ。
俺自身は貧から同じ楽器の別弦用を持ててないとか坊やを雇えないんでRound弦だけで我慢してるだけで、今の時代でも常に使い分けたいってのが本音なんだ。

ので人次第っても音の長さじゃ無く音色の都合のミュートは次善策の事が多くはなるが、それでもアタック音だけの為にRound弦でやたらと籠らせるよりは大分マシだよ。
これを苦しい言い訳と思っても否定こそしないけど、「余る程出てる」からこそミュートって手段が使えるんで。

上出みたいなFlatしか張れない楽器では音色目的では殆ど使えないんで、どれだけ価値を感じるかを別とすれば特権の1つではあるんでっせ。
それ故少なくとも知識や意識としては、ミュートって方法も
スタンダードに含めといた方がお得だと思うんだ。

<つづく>

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